知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

なんである、アイデアル? それともUVION折り畳み自動開閉傘ですか?

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 傘については、上のようにいろいろ書きまし

たが、傘もどんどん進化していて、折り畳み

傘でも、完全自動で開いたり、閉じたりできる

傘が出てきています。

 

http://www.tokyo-maruso.com/products-list/pu/

 

 技術の進歩はすごいもんですね。

 

 この傘は、上のURLにあるように、USで

特許を取得していますが、日本でも実用新案

登録がされており、実登3158659「自動開閉傘

の安全構造」となっています。(実用新案権

存続期間は平成16年の一部改正において

出願の日から10年となり、この出願は平成

21年12月14日でしたので、権利はまだ維持

されています。)

 

【課題】

 傘の収納時に中棒が完全にロックされたことを

容易に視認できるよう構成して、完全にロック

されていない状態で生じる事故を未然に防ぐと

ともに、かりに急に柄の部分が飛び出して身体の

一部にぶつかってもその衝撃を和らげるように

した自動開閉傘の安全構造を提供する。

 

【解決手段】

 中棒3が柄部6に押し込まれ完全にロックされ

るときにこの中棒3が柄部6に入り込む部分に

マーキングを設けてなるとともに、柄部の少なく

とも端部を含む部分をポリウレタン8などの弾性

材により構成する。

 

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 ということなのですが、ウィキなどを見ると、

1954年に、洋傘メーカー「丸定商店」の村田

啓一さんが、プロレス中継で見た関節技を

参考にして、骨にスプリングを付けた折り畳み

傘を発売し、植木等さん出演による「なんである、

イデアル?」というテレビCMで人気を博した

そうですね。

 

 私は、その当時のTVCMは知りませんが、

「昔の懐かしCM」などで見た記憶があります。

 

 これは、どんな発明だったかというと、

WEBを調べても出て来ませんので、私の

ほうで調べると、特許出願公告昭30-7790

「折畳洋傘」というものでした。

 

 

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 それでは、この当時、折り畳み傘という発明は

これだけだったのかというと、非常に多くの発明、

考案が出願されており、たとえば、この昭和

29年出願の折り畳み傘関係の登録だけでも、

33件を数えます。

(検索は、プラピ(J-PlatPat)さんの特実分類

検索でのFI「A45B19/00 」(特殊な折りたたみ

または伸縮できる傘)でおこなっています。)

 

 発明も重要ですが、やはり、アイデアル、と

いう宣伝のしかたがうまかったんですね。

 

 それではそれでは、むかーし昔のその昔、

古ーい古い折り畳み傘の発明、考案はなかった

のかというと、昔からいろんなアイデア

あったんです。

 

・ 実明274

 

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・ 実明6380

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 折り畳みの概念がちょっと違いますが、

さらに昔には、以下のようなものもありまし

たよ。

 

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 ということで、これらを嚆矢として(出願

しないものでもいろいろあったと思いますが)

今でも改良、開発は連綿と続けられており、

昔からの折り畳み傘の公開は(昔は登録の

ものしか公開されませんでしたが)、2100件を

越える数となっています。

 

 次はどんなものが出て来るのでしょう?