知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

傘ぽん

 「何だ、傘ぽんって??」という

ところですが。

 

 傘ぽん、知ってます?

 

 傘ぽん・・・。

 

 雨の日って、やですよね。

 

 特に、電車の中で濡れた傘など

ズボンに押し付けられたらたまった

もんじゃあないですね。

 

 最近デパートなどは、中でしずくが

垂れるのは面倒なことになるので、

入口にビニールの傘袋を置くところが

増えて来ました。

(デパートだけではなくて、いろんな

お店屋さんでも増えています)

 

 傘のビニール袋って1枚いくらなのか

知りませんが、お客様にとってもお店屋

さんにとってもコストを除いて、一挙

両得なのではと思います。

 

 最近は傘をビニール袋の供給器に

入れると、自動で袋に入れてくれるの

ですが、あの自動傘収納装置が

傘ぽん」です。

 

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 これは、すべての供給装置のことを

いうような普通名詞ではなく、新倉

計量器株式会社さんと株式会社

村春製作所さんの共同権利の登録

商標で、以下になります。

 

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 知ってました?

 

 ちゃんと名前がついてたんですね。

 

 これは意匠登録もされていて、

以下のようになります。

(意匠登録1399395から抜粋貼り付け)

 

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 それでは特許のほうはどうかいな?

ということですが、特許のほうでも

ちゃんと守られている(いた)んです。

 

 特許のほうも新倉計量器さんと

村春さんから何件も共願で出されて

いるのですが、最初の登録は特許

2562806号「傘の袋収納装置」と

いうものです。

 

 下は新倉さんと村春さんの傘ぽん

URLです。

 

http://www.niikura-scales.co.jp/product/kasapon/index.php

 

http://www.muraharu.co.jp/ub_kasapon.html

 

 これは、出願が平成6年1月20日 

で、最後まで権利を保持していましたが、

20年になりましたので、平成26年1月

20日に権利が消滅してしまいました。

 

 傘収納袋それ自体ではまだ登録

されているものがあるのですが、傘の

収納装置ではすべて権利が切れて

しまい、権利がある間は類似品の

市場での駆逐に余念がなかった

ようですが、今後は競合製品がいろ

いろ出てくるのでは?と思います。

 

 それでは、ほかに同じような特許

登録がないのだろうか?と調べて

みると、あるんですね、これが。

 

 特許出願が1999年9月30日で、

特許3367046号「傘袋被着装置」、

権利者が田村敏治さんという方で、

これがまだまだ権利存続中なんです。

(以下は、特許3367046から抜粋

貼り付け)

 

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 この方が個人でまだ権利を持って

いるということは、どこかの企業に

ライセンスをしているのでしょうから

(新倉計量器さんかもしれませんが)、

類似品はまだまだ安心できない

ですね??

 

 話は違いますが、中国では、傘袋が

ついた下のような傘があり、すぐれ

ものなので、何本も買ってきているの

ですが、日本では見かけたことがないの

ですが、なぜなんでしょう?

 

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 傘袋を短くしたときと長くしたとき。

傘袋はプラスチックでできています。

 

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 傘に装着して短くしたときと、電車の

中などで傘袋を引き出したとき。

 

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 傘袋を短くして傘を広げたとき。

 

 便利で売れると思うのですが。

 

 傘をさしているときのデザインが

いまいちなのがたまにキズですが。

 

  雨の日にこの傘をさしている人を

見かけたことがないので、この傘を

さしているさえないおやじを見かけ

たら、それは私です???