知財アナリストのひとりごと

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電気刺激による筋肉の収縮を利用した体内発電システム & 歩行リハビリテーション用膝関節アシスト装具(KAI-R)

 イノベーションジャパン2015の続きで、

次は、東京工業大学土方亘先生の、

「電気刺激による筋肉の収縮を利用した

体内発電システム」です。

 

 概要としては、ペースメーカ等の植込み

型医療デバイスの永続的な給電技術と

して、筋肉の収縮運動を利用した体内

発電システムだそうで、微弱な電気刺激を

微量な筋肉に与えることで、収縮運動を

生じさせ、その力で発電機を駆動し給電を

行うんだそうです。

 

 筋肉の収縮運動エネルギは、体内の

グルコースと酸素から供給されるため、

刺激電力以上のエネルギを取り出すことが

可能なんですって。

 

 カエルの筋肉を用いた動物実験では、

1.3gの筋肉から、ペースメーカの駆動に

十分な0.1mW以上の正味発電量を

達成できているんだそうです。

 

 これがうまくいけば、 ペースメーカーや

除細動器等の,植込み型医療デバイス

への給電が可能になり、電池交換手術や

外部給電機器が不要化になるので、

うまくいって欲しいものですね。

 

 こちらのほうは、特許出願はされている

ようですが、まだ公開はされていません

でした。

 

 次は、山梨大学の寺田英嗣先生が、

「歩行リハビリテーション用膝関節アシスト

装具(KAI-R)」というのを出展していました。

 

 概要は、歩行リハビリテーション時の

歩容の改善を支援,および入院期間の

短縮を目的に開発しているということで、

この装具は膝関節アシスト駆動機構

股関節サポート部,および足裏接地

検出センサ,股関節膝関節角度検出

センサ,制御システム,Li-ion 充電池

から構成されており、特に人間の

膝関節の動きで特徴的な「ロールバック

運動に追従可能な非円形歯車と溝カムを

組み合わせた膝駆動機構を有しており,

筋電位計測不要な制御アルゴリズム

用いているんですって。

 

 展示会では、 歩行リハビリテーション

膝関節アシスト装具(KAI-R)の実物や、

ロールバック運動の追従性、ビデオでの

アシスト装具装着後の歩行などがあり、

想定される活用例としては、人工膝

置換術後の歩行リハビリテーション

膝伸展不全(Extension Lag)改善、

変形性膝関節症改善のための

歩行リハビリテーション、筋力低下

防止のための歩行支援などに使える

そうですよ。

 

 特許出願を見てみると、寺田先生は

いろいろ出願をしていますが、関係

するのは、以下のようなものでした。

 

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