知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

身体負荷軽減の「装着者身体動作への高追従性を有するパワーアシストスーツ」 & シニア支援の「 高齢者のバランス・歩行機能向上のためのトレーニングシステム」

 イノベーションジャパンその3です。

 

 山口大学の藤井文武先生は、「装着者

身体動作への高追従性を有するパワー

アシストスーツ」というものを出展して

いました。

 

 出展の概要としては、 生体信号計測の

ための電極設置のわずらわしさや手動の

動作制御が必要なところなど,製品改善

すべき点があるので、装置にあらかじめ

固定されたセンサの計測値を用いて,

人体の関節運動の角加速度を推定し,

それを制御に利用することで、アシスト

動作の身体への高い同調性を確保

するんだそうですね。

 

 どんなところの活用を考えているかと

いうと、介護・荷役などの身体負荷の

高い作業の作業者支援、農作業などの

腰に負担のかかる作業だそうですよ。

 

 特許出願は特開2015-83091「動作支援

装置」の1件だけで、 アクチュエータ6を

駆動する固定部兼演算処理部11と、

アクチュエータ6の回転角度位置を検出し、

固定部兼演算処理部11に回転角度位置

信号を入力する位置検出センサと、固定部

兼演算処理部11に起電力信号を入力する

角速度検出手段7を備えており、固定部

兼演算処理部11が、時系列の回転角度

位置信号及び起電力信号に基づいて

関節1の回転角加速度を推定し、推定

された回転角加速度に基づいてアクチュ

エータ6の駆動を制御するので、少ない

センサからの検出信号でも、運動意図の

検出精度が高く、アクチュエータの駆動

制御が装着者の随意感に合致しやすいん

だそうです。

 

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 次は早大岩田浩康先生の、「 高齢者の

バランス・歩行機能向上のためのトレーニ

ングシステム」です。

 

 概要は、立位・歩行時の足圧中心位置を

センサーで検知し、リアルタイムに骨盤に

装着した振動刺激装置へ伝達することで、

足圧変位を感知・動作修正できる画期的な

バランス・歩行トレーニング装置を提供する

できるんです。

 

  立位時の重心偏移方向を振動位置・

歩行時の足底接地状況を感知させる

独自の手法を構築することで、運動情報の

指標となる足圧遷移を振動で呈示し、

高齢者自身が”体感”を通してバランス

・歩行トレーニングができる小型装置

なんだそうです。

 

 さらには、スマートフォンを用いることで、

個人能力に応じた客観的な数値データに

基づいたゴール設定が可能となり、トレー

ニング効果を飛躍的に高めることができる

んだそうですが、スマホおおはやりですね。

 

 想定している活用例は、老人施設・通所

施設等での予防事業への活用、スポーツ

ジム、フィットネスクラブなどの民間トレー

ニング施設への応用、一般家庭での

健康増進器具としての活用だそうです。

 

 それでは、岩田先生は、どんな特許

出願をおこなっているかを調べると、

以下のように、トヨタさんと、仲良し

こよしのようです。

 

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 出願内容を見るとロボット関係、特に、

ロボットアームやロボットハンドを研究

しているようです。

 

 出展していた内容は特開2008-125888

「感覚検出呈示装置及び歩行リハビリ

支援装置」のようですね。

 

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 尚、ロボット関係は、以下となります。

 

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