知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析ロボットスーツ編 10 股関係のアシスト装置

 今回は、股関係でのアシスト装置を

見てみましょう。

 

 股関係も、年齢とともに固くなって

来て、赤ちゃんのときにできたような

股割りなんてできなくなりますので、

股関係も重要なんでしょう。

 

 尚、それぞれの部位ごとにそれぞれの

特許出願が特殊化しているわけでは

なく、膝とか、股とか、といっても下半身

全般にわたる発明が多く、その出願

には、たとえば、膝とか、股とかが

含まれているということになります。

 

 したがって、前回取り上げた膝関係の

出願も、今回の股関係のFタームが

含まれているものが多くあります。

 

 ということなので、今回の股関係の

出願は、前回取り上げなかったものを

取り上げます。

 

・ 歩行運動補助装置

特開2014−90799

本田技研工業株式会社

 

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 図のほうが随分簡単ですが、本田

さんがやる気がないわけではなく、

単にデフォルメの程度が大きいだけで、

装着者の歩行運動を補助する際に、

この装着者の一方の脚体の運動

状態に鑑みて他方の脚体の運動の

円滑化を図ることができる装置を

提供するそうです。

 もちろんこの発明でも、いろんな

アクチュエータで、動作を制御する

ように構成されているいます。

 

・ 下肢動作支援装置

特開2013−11631

パナソニック株式会社

 

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 こちらの発明は、筋力が衰えたり

した人だけでなく、工事現場や前傾

姿勢での屈伸作業などでも安定して

利用者を支えられる下肢動作支援

装置だそうで、膝関節、足首関節等

でのアクチュエータユニットによって、

屈伸の前後にわたって、利用者の

体感を支えてくれるそうです。

 

 それでは、次は、下半身全体の

アシストシステムです。

 

・ 歩行支援機とそのシステム

特開2014−180470

大沼孝徳(出願は個人名義で、北陸

先端科学技術大学院大学の方です)

 

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 対象者の水平面での下肢位置

情報から意図した歩行速度・方向を

算出して、その動きを再現することで

歩行をアシストするシステムを発展

させて、各歩行周期に適切な量の

重心移動を促すシステムを提供する

そうです。

 

・ 測定装置、動作補助ロボット、測定方法、および、

測定装置用プログラム

特開2013−111368

大日本印刷株式会社

 

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 歩行パターンを制御するために

必要な連続歩行時の股関節角度を

測定する測定装置等の提供だそう

です。ロボットですのでプログラムは

大事ですね。

 

 次は足首です。

 

・ 歩行補助装置

特開2014−226151

学校法人芝浦工業大学

株式会社スペース・バイオ・ラボラトリーズ

株式会社安川電機

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 足関節に外力を加えて高齢者や

歩行障害者の歩行を補助する歩行

補助装置があありますが、このような

歩行補助装置としては、装着者の

足を載せる足裏支持板と、腰に

取り付けたモータ(駆動手段)から

フレキシブルシャフトを介して足裏

支持板へ動力を伝達させるんですが、

重量の大きいモータ等を足に直接

取り付ける必要あるため、結構大変

だったんです。

 これをなるべく簡単な装置でできる

ようにしたそうですよ。

 

・ 歩行支援装置、及び歩行支援プログラム

特開2014−68867

株式会社エクォス・リサーチ

 

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 装着者の足の動きの変化に

迅速に追随して歩行を支援する

ために、足の甲側と裏側に圧力

センサを配置して、足が上下の

何れの方向に動いているのかを

検知し、足首関節アクチュエータ

1を駆動して支援するそうです。

 

 ということで、またまた続く。