知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析ロボットスーツ編 9 利用形態

 次は設置利用の形態です。

 

 アシスト対象を体に装着するものは

今までいろいろ出てきていますので、

こちらのほうは、「アシスト対象が把持

する」というものを見てみましょう。

 

 この3C707のXKは「行われようと

する動作に対して、マニプレータが

筋力やトルク等をアシストするための

具体的構成」で分類されており、

「使用時に、アシスト機器をどのように

用いるか」に関するタームです。

 

・ 歩行介助ロボット

特開2014−128724

学校法人中村産業学園&独立行政法人労働者健康福祉機構

 

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 この発明は、脊髄損傷の患者などの

下肢に麻痺がある被介助者の胴部を

後方から支えて歩行を補助し転倒の

恐れがあるときは歩行を抑制して支える

ようにする歩行介助ロボットだそうです。

 構成としては、被介助者の歩行を訓練

する駆動部と、体幹の運動を計測する

センサ、下肢の運動を計測するセンサ、

腕の振りを計測するセンサを備えていて、

センサの計測結果から被介助者が転倒

するか否かを判定し、「転倒」と判断した

場合にはこれを防ぐ指令を生成し、

「転倒でない」と判断した場合には通常

訓練を続行するんだそうですよ。

 さらには、揺動に関して介助・抑制する

独立二輪駆動の駆動輪を備えた移動部

と、腰の揺動の他の一部を介助・拘束し、

かつ腕の振りを入力する腕振り入力部

とかも備えているそうです。

 

・ 傾斜センサを一体化した歩行運動補助装置

特表2013−542014

アルゴ メディカル テクノロジーズ エルティーディー

イスラエル

 

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 この発明では、傾斜センサにより検知

された検知傾斜がしきい値を超えたときに、

アルゴリズムによって、電動式ジョイント

動作させて、後ろ脚を前方に振り動かしたり、

前脚を後方に伸ばしたりして、歩行を

補助するそうです。

 

 「一部を把持する装置」といっても、

普通のアシストロボットと変わりはない

ようです。

 

 ということで、次は、体の部位ごとに

見てみましょう。

 

 部位ごとの件数をマップにすると、

以下のようになります。

 

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 まずは、膝関係から見てみましょう。

 

・ 歩行補助装置

特開2014−195506

株式会社エクォス・リサーチ

 

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 歩行アシストの場合の、床反力

ベクトルの検出精度向上を図るそうです。

 この発明では、歩行補助装置の

状態検出で重心位置を推定する重心

位置推定処理と、床反力検出部で

検出した床反力に基づき、足裏に

設定された床反力ベクトルの発生

位置と重心位置推定処理で推定

した重心位置等で、脚パーツの

関節に加えるアシスト力を算出し、

脚パーツの関節に設けられたアクチュ

エータにアシスト力を加えるアシスト

処理などをおこなうそうです。

 

・ 歩行支援装置、及び歩行支援プログラム

特開2014-184083

株式会社エクォス・リサーチ

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 こちらもエクォス・リサーチさんの

出願で、椅子などに「よっこらしょ」と

座るときに(「どっこいしょ」でもいい

ですが)、装着者の股間や中腰状態など

をサポートして、楽に座れるように

するそうです。

 

 ということで、次回に続く。