知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

森下仁丹のビフィズス菌

 森下仁丹が、日米で「飲むワクチン」の特許取得、

予防注射が不要に、という記事が出ていました。

 

 感染症の予防などに用いるワクチンを注射せずに

投与できるのだそうです。

 

 注射の代わりになる貼り薬などを以前取り上げ

ましたが、どんどんこのような薬が出てきて

欲しいものです。

 

マイクロポレーション? - 知財アナリストのひとりごと

 

マイクロニードルアレイ?? - 知財アナリストのひとりごと

 

 技術としては、神戸大と共同開発をおこない、

感染症の原因となるたんぱく質ビフィズス菌

表面や内部に作り出し、これをワクチンとして服用し、

体内に抗体を作り出すのだそうです。

 

 ビフィズス菌は胃酸に弱いので、胃では消化されず、

腸で溶ける独自開発のカプセルに入れてビフィズス

菌を腸まで送り届けるそうです。

 

 ということで、森下仁丹さんの特許登録情報を

見てみましょう。

 

 検索は、特許公報で、2010年1月1日から

おこなってみましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20140613075539j:plain

 

 ありました。ありました。

 

 そのものずばりの「経口ワクチン」と、「大腸特異崩壊性

カプセル」というものです。

 

 2つの技術の合わせ技なんです。

 

 海外を調べると、カナダ、アメリカ、ヨーロッパ、台湾に

出願されていましたが、まだ登録情報は出ていません

でした。

 

 生きたビフィズス菌を送り届けられるのなら、

ヨーグルトメーカーさんなども使えそうです。

 

 森下仁丹さんのほかの登録を見てみると、

結構いろんなことをやっています。

 

 口臭除去や(まあ、仁丹関係なのでしょう)、更年期

障害対策、アルコール障害予防剤!!、この前も

出てきた抗酸化剤、肥満防止剤など、我々年寄りには

魅力的な??ものを沢山研究しているようです。

 

特許情報分析編4 ギブズエネルギー?? - 知財アナリストのひとりごと

 

 森下仁丹さんは、今後は、インフルエンザやコレラ

慢性C型肝炎などの治療にも応用していくそうです

ので、是非頑張って欲しいものです。

 

 

2015年2月24日追記:

  事務所の同僚が、昼食の後、何か変な

ものを飲んでいたので「それ、なーに?」

と聞いてみたところ、ブログに書いたものが

製品になっていたんです。

 

http://www.181109.com/lp/bifina.html?banner_id=main_ypa_pc_s30_t0039

 

 知りませんでした!!

 

 灯台下暗しですね。

 

 同僚の話では、「顆粒になっていて、腸まで

届くんで、いいんだ。でも噛んじゃったらダメ

なんだ」と言っていました。

(「個人の感想であって(約1名です)、この商品の

効能を保証するものではありません!!」とか

言っちゃって)

 

 宣伝文句では「17年飲み続けている」とか

書いてありますので昔からあったようですが、

前回調べたときには2010年からしか検索を

かけなかったので、違った発明でもっと前の

登録があったのかもしれません。