知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析医療用ロボット編 7 オリンパス

 まずは、出願状況と、どんな技術の研究を

しているのかを見てみましょう。

オリンパスさんは内視鏡それ自体の出願は

多いわけですが、医療器具とマニプレータの

論理積を採っていますので、このIPC技術

分類での出願は以下のような数になって

います)

 

 尚、オリンパスさんは、ソニーさんと、2013

年にソニーオリンパスメディカルソリュー

ションズ株式会社を設立していますが、

検索すると、ソニーオリンパスメディカル

ソリューションズとしての出願はまだ10件で、

内容は、内視鏡用カメラや画像装置で

あって、総合ロボシステムとしての出願は

ありませんでした。

 

 ということで、以下は、オリンパス単独の

出願分析です。

 

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 2005年や2006年は出願が減少していま

すが、最近はまた力を入れ始めているようで

すが、やはりオリンパスさんもまだ手術ロボ

システム全体とまではいかなくて、周辺機器の

研究開発をおこなっているようです。

 

 まあ、そうはいっても、発明の名称から

システム的な研究開発を絞り込むと以下の

ような出願がありますよ。

 

・ 開2000-271147「遠隔手術支援システム」

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・ 特開2013-034835「手術支援装置及び

その制御方法」

 

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・ 特開2013-034836「手術支援装置」

 

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・ 特開2013-031637「処置具、マニピュレータ、

及び手術支援システム」

 

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・ 再公表2013/018908「医療用マニピュレータ

および手術支援装置」

 

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・ 特表2015-534835「手術支援システムおよび

手術支援システムの制御方法」

 

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 主なものを古い順に挙げてみましたが、

変遷がわかりますよね。

 

 最初は1999年頃にロボット手術支援

装置に取り組み始め、途中載せていま

せんが散発的にシステムとしての出願が

あり、2010年代になって、再度手術支援

ロボシステムに力を入れ始めたようです。

(今回はパテントマップの紹介が目的

ではありませんので示していませんが、

このような経過出願状況を調べるとき

には、ニューエントリーリタイアマップ

というもので調べるとよいですよ。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 上は、商用分析ソフトを使っていますが、

エクセルでも可能です。)

 

 オリンパスさん、以下のように、試作機を

披露したそうですが、市場参入はいつ頃を

狙っているんでしょうか?。

 

http://www.olympus.co.jp/jp/news/2015a/nr150603roboticsj.jsp

 

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20150605/421761/?ST=ndh