恋人と2人でつかまっても大丈夫な
ようで、すごい強いんですね。
さん以外に地獄の亡者が沢山つかまって
も大丈夫でしたので、スパイダーマン
どころの話ではないようです。
(カンダタさん以外に、何人つかまったの
でしょうね。 最後に蜘蛛の糸が切れて
しまいましたので、何人という臨界点が
あるのでしょう。 まあ、体重にもよる
のでしょうが)
ということで、今日は、蜘蛛の糸の
話です。
山形県にスパイバー株式会社という
ベンチャーがあります。(英語の名称は、
「Spiber Inc」です)
ここは何をしている会社かというと、
クモの糸の合成に取り組んでいるんだ
そうです。
やほーなどで、「蜘蛛の糸 人工」と
打ち込むと、この企業の話題が満載なの
ですが、これらをまとめてみると、クモの
糸って、鋼鉄を超える強度と、ナイロンを
上回る伸縮性を持つそうで、「世界で
最もタフな繊維」と呼ばれているんですね。
商品名は「QMONOS」だそうですが。
これらを量産化できれば、車体や人工
血管など様々な分野に応用できるようで、
次世代素材の注目株となっています。
これをどのように合成するかですが、
クモの糸は特殊なたんぱく質でできて
いるため、微生物を利用して大量生産
するんだそうです。
微生物の細胞の中の遺伝子はいろんな
たんぱく質を合成していますので、微生物に
ターゲット遺伝子を組み込み、クモの糸と
同じたんぱく質を作らせるんだそうです。
このクモの糸で実際に車に応用する
ために、車の部品製造メーカーさんと
共同で、試作研究施設もすでに完成
させているそうです。
微生物に人工合成をおこなわせると
いうのは、いろんな企業が取り組んで
いますが、たとえば、フランスのベン
チャーGLOBAL BIOENERGIESでは、
大腸菌の細胞の中に糖を分解する
複数の酵素のDNAを組み込み、
ガソリン原料となるイソプテンや、
イソオクタンを製造する技術を開発
しています。
(特許出願は多数ありますが下は
その一例です)
糖から、衣類やプラスチック用原料の
IPAなどを量産する技術開発に取り
組んでおり、下記はその一例です。
特許 WO2011043401A1 - イソプロピルアルコール生産酵母及びイソプロピルアルコール生産方法 - Google 特許検索
さらに、米国のベンチャーのアミリスは、
この前ちょっとだけ触れたマラリア治療薬の
原料アルテミニンを合成で作らせる
ことに成功しています。
アモルファ−4,11−ジエンのアルテミシニンおよびアルテミシニン前駆体への変換
ということで、長くなってしまいましたが、
スパイバーさんの出願を見てみましょう。
調べると、日本の出願は9件でした。
海外のほうを調べるために、「spiber」と
打ち込むと、34件出てきたのですが、
「なんということでしょう」(テレビのビフォー・
アフターの口真似で読んでください)、
海外で、「SPIBER TECHNOLOGIES AB」と
いうところからも出願されていました。
同じ系列の会社かなと思って調べて
みると、なんと、全く違う会社のようで、
こちらのほうは、スェーデンに本拠を
置く、こちらもクモの糸を合成しようと
しているベンチャーでした。
(日本への出願もされています)
驚き、桃の木、山椒の木??
「Spider」と「Fiber」の合成語というのは、
容易に考え付く造語なのでしょうか?
ということで、参考に、スパイバー株式
会社さんの出願公開そのものずばりの「クモ糸
タンパク質フィルム及びその製造方法」
というのは以下になります。
http://www.google.com/patents/WO2014103799A1?cl=ja
海外競合企業もあるようですので、
是非、日の丸企業で頑張って欲しい
ものです。