知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

ニッシンボ~、名前は知ってるけど~

 ということで、テレビコマーシャルで

名前は知ってるんですけど、ニッシンボー

って何やってる会社なんでしょうね。

 

 会社名の認知度は上がっているんでしょうが、

どのようなブランド戦略なんでしょう?

 

 深キョンの知名度を上げる戦略なんで

しょうか? (きっと違うと思います)

 

 消費者は自分が知っているブランドを

選択する傾向があるといいますから、これ

なんでしょうか。

 

 しかし、我々消費者にとって、ニッシンボー

さん、どんな商品を出しているのか全然

知らないわけでして。

 

  ・・・というのは私だけ?

 

 ということで、今回はニッシンボーさんを

調べてみましょう。 

 

 まずは、CMについて調べると、以下のように

制作意図は、ニッシンボーさんが環境・

エネルギー分野で、いま、必要な会社である、

ということをアピールすることだったんですね。

 

http://www.nisshinbo.co.jp/news/news20120326_819.html

 

 ニッシンボーさん、燃料電池セパレータや

高機能性樹脂素材「カルボジライト」、太陽

電池モジュール製造装置などをやって

いるそうで、まったく知りませんでした。

 

  尚、最新のものは以下になりますよ。

 

https://www.nisshinbo.co.jp/news/news20150413_1243.html

 

http://www.dog-theater.jp/main.html

 

 ということで、ニッシンボーさんを調べて

みると、以下のように、正式名称は「日清紡

ホールディングス株式会社」という、今

はやりの持株会社になっているんです。

 

https://www.nisshinbo.co.jp/

 

 ちなみに、持株会社って何だ?というのは、

戦争が終わった当時、GHQは戦前からの

財閥復活を恐れて、独占禁止法9条で、

持株会社制度を禁止したのですが、持株

会社の抜け道があって、金融機関はこれが

できず、金融機関からブーブー言われたり、

持株会社制がないと、複数の会社が一緒に

なる場合には、会社合併しか道がないの

ですが、会社合併にはポスト争いとか、

給与体系とか膨大な事務的合併作業とか

が必要で、おんなじ持株会社の下に入るん

だったら、合併作業が必要ないよね、

などということで、平成9年に独占禁止法

改正案が可決・成立したんです。

 

 ということで、最近、ホールディングス

さん、多いですよね。

 

 それでは話を戻して、日清紡ホール

ディングス株式会社さんを見てみると、

本社は東京、設立は1907年、資本金

約276億円、連結売上高約5,237億円、

連結従業員数21,387名、主要業務は

エレクトロニクス、ブレーキ、精密機器、

化学品、繊維、紙製品、不動産、その他

だそうです。

 

 会社案内から、分野別売上比率を貼り

付けさせてもらうと以下になっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150618122550j:plain

 

 ニッシンボーさん、日清紡績株式会社として、

最初は繊維製品がメインだったのですが、

現在では、繊維製品の比率は9%となっており、

目指す姿は、無線・エレクトロニクス、車載・

機器、生活・素材、新エネ・スマート社会だ

そうで、「もう、紡績だけではないぞ!」という

コマーシャルだったんですね。

 

 それでは、ニッシンボーさん、2010年からの

出願公開で、どのような研究開発に力を入れて

いるのか、見てみましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150618122621j:plain

 

 そうすると、上のように、研究開発は、完全に

エレクトロニクス関係に軸足を移しているのが

わかります。

 

 ということで、ニッシンボーさん、何をしている

会社なのかよくわかりましたので、今度からは、

「ニッシンボ~、名前 「も」 知ってるけど~」

と歌いながらテレビを見ることに致しましょう。