知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

槌屋さんの、床擦れ予防布状圧力センサー

 昨日、加えられた力を電気信号に変換

する繊維の話を書きましたが、本日も、

布状の圧力センサーの話です。

 

 ベッドなどでの圧力センサーは、いろいろ

開発されていますが、今回の製品を開発

しているのは、「株式会社槌屋」、創業

1950年、本社は名古屋市、資本金が

1億円(国内グループ8億800万円)、連結

売上高940億円、連結従業員数1,500名、

事業は自動車・エレクトロニクス部品、

塗料、セラミミック、ケミカル、繊維

製品等。

 

株式会社 槌屋

 

www.pref.aichi.jp

 

 この槌屋さん、上のように、以前から

名古屋大学などと、織物での変化を測定

できるセンサ機能について研究開発を

おこなっていたのですが、先日、以下の

ように、衣服や車いすに布状圧力センサー

を組み込み、床擦れなどを予防するシス

テムを発表したんです。

 

槌屋、布状センサーで圧力計測、衣服と車いす開 2017年 1月12日 (木) 総合面の記事 中部経済新聞社

 

 これは、導電性の繊維を織り込んだ布を

センサーとして使用し、繊維間の距離の変化

から圧力や伸縮を検知する仕組みで、今後は

センサー単体での商品化も目指しているんです。

(と、新聞に書いてありました。)

 

 ということで、この技術については、導電性

織物、導電性織物を使用した圧力センサ、

などとして特許出願がされているのですが、

一番最近の、特開2016-161555「導電性

織物及び導電性織物を使用した圧力センサ」

というものを、ちょっと覗いてみましょう。

 

【課題】

 導電糸同士が交差する部分を圧力センサ

の感圧部とする導電性織物であって、感圧

部に加えられる圧力を検出回路にて電気

信号に変換するため、感圧部に対応する

導電糸を検出回路に接続するものにおいて、

複数の感圧部に対応する導電糸を一括

して検出回路に電気接続することにより、

複数の感圧部に対応する導電糸を一つ

ひとつ検出回路に接続する作業を不要と

して、複数の感圧部に対応する導電糸を

検出回路に電気接続するための作業性を

改善する。

 

【解決手段】

 絶縁糸域を挟んで互いに平行に並べられ

た複数の導電糸域の各導電糸を互いに電気

的に接続するように、導電性を備え、且つ

導電糸の絶縁体内に含浸して芯糸と電気的

に導通する性質を備えた導電ペースト12、

13を塗布して電極を構成し、この電極を介

して検出回路20に接続可能とした。

 

 

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 そのうち、よぼよぼ王花陣老人もお世話に

なると思いますので、早いところ、安くて良い

製品に仕立てて欲しいものです。