知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析ゴルフ用具編 28 ゴルフボールの揚力とディンプル

 今年の流行語大賞が決まったようですね。

 

「いやよいやよも好きのうち」だそうですが。

 

 えっ、違うって? 

 

 酒の飲み過ぎで昔も今もいっしょくたになって

いるので気がつきませんでした。

 

 本当は、「ダメヨ~~ダメダメ」と「集団自衛権

だそうですが。

 

 最近は、「アビガン」だと思うのですが、ちょっと

時期を逸していたのでしょう。

 

 私も少し以下のように書いてみましたが。


遠山の金さんシリーズ第3弾 - 知財アナリストのひとりごと

 

 アビガン、ダメだったんですね。

 

 ということで、飛距離アップ手段の

続きです。

 

 これには、反発性の高いコアを用いる

方法と、コアの中心から表面に向かって、

硬度が高くなる硬度分布を有するコアを

用いる方法があるようです。

 

 前者は、ゴルフボールの初速を高める

効果があり、後者は、打出角を高くして、

低スピンにする効果があると書かれています。

 

 高打出角および低スピンのゴルフボールは、

飛距離が大きくなるのはわかりますね。

 

 コアの反発性を高める技術として、金属系

有機化合物を使うソリッドゴルフボールが

あります。

 

 さらに、球状コアと、これを被覆する部分

(いわゆる2ピース以上のボール)で材質を

変え、金属化合物を外にいくほど比率を

大きくしていくことにより、硬度分布を外剛内柔

構造の度合を強くし、ドライバースピン量を低

下させることにより、飛距離性能を向上させる

というものもありますね。

 

 さらにさらには、カルボン酸塩を採用する

ことにより、外剛内柔度合いを一層強くし、

ドライバーショットのスピン量を低下させる

というのもありました。

 

 外剛内柔度合いを一層強くすると、なぜ

スピン量が減ってしまうのでしょうね。

 

 このほかにも、それぞれのピース部分で

いろいろ材質を変える研究がされており、

飛距離アップの王道は、材質及び積層構造の

検討のようです。

 

 それでは、ディンプルを見てみましょう。

 

 まず、前回書いた、揚力向上のために、

ディンプルの直径が異なる4〜20種類!!

で、総数が396〜416個、直径2.0〜2.7mmの

小径ディンプルを40〜80個として、表面積に

占める比率が最適になるよう配置するそうです。

 

 ディンプル直径や、総数、配置などは実験に

より決めるようですね。

 

 もうひとつは、高速領域で飛行するゴルフ

ボールに働く揚力を抑え(先ほどは、揚力向上

だったのに、今度は抑えるんだそうです。

不思議??)、逆に弾道後半の低速領域での

揚力を長く維持するようにするというものです。

 

 これは、ディンプルの表面専有率を高くし、

深さを浅くすることで、達成できるそうで、

全ディンプルの10%は平たんな底面とすると

なっています。

 

  さらに、上記のように表面専有率を

高くしても、ディンプル間の隙間を均一に

維持できるようにし、空気力学的性能向上を

するというものもあります。

 

 これはディンプルのない陸部の面積を

0.05平方㎜の間から16.0平方㎜にするのだ

そうですが、随分幅があるんですね。

 

 空気抵抗を低減し安定した飛距離を得る

ために、ディンプルの表面設計でディンプル

総数を400個以下にし、他の面積を最適化

するというのもあります。

 

 ただし、これは、先ほどの、ディンプル

総数が396〜416個にするというものと同じ

メーカーさんで、発明者も同じなのですが、

一体どうなっているのでしょう??

 

 もう、こうなると、我々は、どのボールを

買えばよいのかわからなくなりますね。

 

 さらには、スピンを1500~2600rpmと

するように、ディンプル最適設計するもの、

空力的対称性を考慮し最適設計するものなど、

ボールは、実験的にいろいろ決めていくよう

です。