知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析ゴルフ用具編 27 ゴルフボールのディンプルと表面模様

 それでは、またまたゴルフ用具分析の

続きで、今回はゴルフボールの表面模様の4件

です。

 

 表面模様というのはどんなのがあるかと

いうと、一つ目は、空気力学特性に影響を

与えない刻印、次は、ボールに図形を描く

ことにより、パットでのアドレス時に利き目を

容易にボールの真上にもってくることが

できるボールだそうです。

 

 いろんなことを考えていますね。

 

 三番めは、カラーボールですが、一色では

なく、異なる色彩、たとえば赤と青に着色した

もの、最後は、アライメントガイドを印刷したもの

だそうです。

 

 最後のものは、二つ目に書いたボールと

目的が一緒です。

 

 それでは、最後の重要なディンプル等です。

 

 これらは重要と思われる登録されている

もののみ分析いたしましょう。

 

 登録分析は以下になります。

 

f:id:oukajinsugawa:20141119120255j:plain

 

 と、書いてきましたが、ひとつひとつ見て

いくよりも、ゴルフクラブと同じように、特性に

着目して見て行ったほうが我々の目的

(なんかうまくなる方法はないかな?と

いうものです)に合いそうです。

 

 ということで、ボールのほうも、飛距離、

方向性(あるかどうか知りませんが)、

スッピン??で見ていくことに致しましょう。

 

 まず、飛距離です。

 

 方法としては、2009年1月以降の出願で、

登録されているものを調べ、これを「飛距離」

という文言でスクリーニング致しましょう。

 

 以前にIPDLでの分析方法を書きましたが、

再度復習すると、エクセルに要約を貼り付けて、

概要分析をして、必要なものだけ明細書を

読むということをします。

 

 このためには、登録公報には要約は書かれて

いませんので、まずは出願公開を調べ、次に

同じ方法で登録公報を調べ、重複する出願

公開文献から要約をエクセルにコピペする

ということになります。

(研究開発のための文献調査などでは、出願

されたものすべてを調べる必要がありますので、

公開文献からすぐにコピペすればよいので

簡単ですね)

 

 尚、最初から大量の文献を調べるのは大変

ですので、書誌事項に書いてある、IPC、FI、

Fタームなどで、一次選別してから調べる

ほうが手間が省けます。

(商用DBがない場合、一つ一つ書誌事項を

見る必要がありますが)

 

 ということで、飛距離アップの手段として

FIで分けてみると以下のようになりました。

 

f:id:oukajinsugawa:20141119120323g:plain

 

 今回は、心を入れ替えて?、グラフの色を

変えてみました。

 

 飛距離アップには、大きく、材料、積層方法、

ディンプルがありそうです。

 

 この中身を見てみることにしましょう。

 

 まず、ボールの最高点近傍からの揚力を

維持できれば、それだけ飛距離を稼ぐこと

ができますので、揚力を維持できるように

する、というものです。

 

 それでは、どのようにして揚力を維持するか

ですが、カバー上に配置されるディンプルの

総数、ディンプルの直径の大、小の組合せ、

ディンプルの配置密度等を最適化することに

より、打球の弾道の最高点近傍においても

揚力を失い難く、飛距離を有利に伸ばすことが

できるのだそうです。

 

 ボールを買うときには、ディンプルをよく

見ないといけないんですね。

(見てもよくわかりませんが)

 

 以下、次回。