知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

 パテントマップ特許情報分析編2 共同研究を見てみよう

 

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  先週の金曜日の日経新聞に、オリンパス

中国で安価な消化器用内視鏡システムを年内に

発売するという記事が載っていました。治療する

機能を省き検査に特化することで、価格を従来品の

3分の1以下に抑えるそうです。

 

  新聞では、世界シェアがオリンパス70%富士フイルム

HOYAがそれぞれ15%と書かれていましたが、このカプセル

内視鏡分析の最初の方で示したように、日本メーカーの

シェアは97.6%でしたので、近い数字です。

 

 従来機種の価格が約1000万円で、今回発売するのは

250万から300万円だそうです。

 

 結構高いんですね。

 

 中国で2000台から3000台の売り上げを目指すと

なっていますので、結構おいしい商売なのではと

思います。

 

 それでは、カプセル内視鏡の分析に戻って、各企業は、

どこの企業と、どの程度共同研究をおこなっているの

かを見てみましょう。 古いものは除いて、2000年代に

ついて調べてみました。

 

 上記のマップの見方は、縦軸が筆頭出願人を表し、

横軸が共願人を表しています。 すなわち、オリンパス

筆頭出願人としてパナソニックと共同出願しているのは

3件で、パナソニックが筆頭出願人としてオリンパスと共同

出願しているのは2件ということになります。

 

 共同研究は、自社にない技術を他社から吸収する目的で

おこなわれるのが多いと思います。 さらに、筆頭で出願する

のが自社がイニシアチブをとって共同研究をおこなった内容

だと思いますので、これらを分析することによって、企業間の

強み弱みを分析することができます。

 

 2000年台になってからの出願を調べましたが、以外と共同

研究をおこなっているのは少ないようです。