知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

国際出願

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 3年ぶりにパナソニックが中国のZTE

 (通信機器大手)を抜いて国際出願首位に

 返り咲いたという記事が金曜に出ていました。

  

  外国への特許出願は直接その国に

出願する方法と、一度に沢山の国に出願

する方法があるのですが、この国際出願

というのは、一度に沢山出願できる方法です。

  

 2013年の総出願件数は205300件と

増加の傾向ですが、 記事で取り上げられて

いるのは、特許出願(実用新案含む)のみなの 

で、書かれていない内容を書いてみましょう。

  

 新聞が取り上げているソースは以下となります。

 

http://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2014/article_0002.html

  

 冒頭のグラフは上記URLPDFから貼り

 つけていますので、小さかったらURLのほうを

 見てください。

 

 特許出願は上位50社中20社が日本の企業

ですので日本もまだまだ頑張っています。

 

  カテゴリー別で出願が多いのは、電気、電子、

デジタル、医療、測定、計量関係となっています。

  

 このほかに上記URLで取り上げられている

 のは、マドリッド協定規定書に基づく(商標の)

 国際出願と、ヘーグ協定に基づく(意匠の)

 国際出願です。(正確な記載をしようとすると

 長くなるので、ある程度文言をはしょっています)

  

 商標の方は、日本も加盟しているのですが、

 意匠のほうは加盟していません。

(もうすぐ加盟するようです)

 

 ということで、まずは商標の出願を見てみると、

 日本からの出願は8位(1921件)となっており、

 一番熱心なのはドイツで6822件で10位以内に

 ヨーロッパの国が6つ入っています。

  

 ヨーロッパはいろいろな国が近くに沢山あり、

 ブランドを広める必要があるのかもしれません。

  

 多いカテゴリーは、エレクトロニクス、サービス、

 衣服関係、薬などのようです。

  

 メーカーでは、化粧品の「L'OREAL」、ご存じの

 「NESTLE」、「PHILIPS」などが10位以内に入って

 います。

  

 それでは、日本が加盟していないデザインは

 どうなっているかというと、日本はもちろん、ない

 ですが、上位10位以内にヨーロッパの国が

 7つ入っています。

  

 こちらで多いのは、パッケージやコンテナ、

 時計、家具などのようです。