知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析編1 2社比較をしてみよう!

 

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  前回は、特許検索で注意が必要な

ことを書きました。 

 

 これらの特許検索については、酒井

美里さん(先生)の「特許調査入門」と

いう書籍に詳しく紹介されています。 

 

 高度な検索についてはブログに詳しい

ですのでこちらもご覧ください↓。

 

http://blog.1smartworks.com/2013/05/tips_17.html

 

 ブログで紹介されているように、酒井

先生は特許検索競技大会の第1回優勝者です。

 

 私は知財アナリスト講座を受講する前から

この本を持っていて、いつもこの本を参考にして

います。

 

 知財アナリスト講座では講師も務められており、

実物(!?)を見ることができるのは感激でした。

 

 ということで、前回からの話の続きです。

 

 今回はIPDLで検索したので気が付きました。

 

 しかし、商用検索データベースで検索した

場合はどうでしょう?

 

 イイファス(株)と光洋器材(株)を

マップ化すると上記のようになりました。

 

 この場合には、イイファス(株)単独で

検索した場合、名前が変わったというのは

気がつかなかったでしょう。 

 

 しかし、IPDLで検索したときは2007

以前がスッポリ抜け落ちていたのに、今度は

イイファス(株)であったり、光洋器材(株)

であったり脈絡?がありません。

 

 実はこのようになるのは、企業名を変更

した後に名義変更したものがあったり、

なかったりという理由にもよります。

 

 特許出願したはいいけど拒絶された

出願などは、後で別に名義変更の必要はない

ですよね。

 

 このへんの反映のしかたは検索データ

ベースにより異なると思いますが、とにかく

重要なことは、どのデータベースを使うに

せよ会社名には注意を払わないと、間違った

分析に繋がってしまうということなので、

注意をしましょう。

 

 会社名をどのように打ち込むかという

のも重要ですが、これはそのうちお話し

します。

 

 前回IPDLでは特許公開公報は平成5

1993年)からの蓄積情報が得られると

説明しました。

 

 今回は、規模が同じようなハードロック

工業さんとの比較分析もおこなってみたい

ので、ハードロック工業さんと同じように、

手持ちの商用検索データベースで検索して

いきます。

 

 ハードロック工業の「ッ」ですが、「ッ」と

「ツ」があってもどちらも検索してくれる

ようにできますが、分析ソフトでは別々に

分類して表示してくれることがあるので、

分析する時には見落とさないようにする

必要があります。

 

 それでは、光洋器材(株)はイイファス

(株)さんに含めるとして、2社比較特許

出願件数推移時系列マップを見てみましょう。

(言葉が長いので、出願時系列マップ

(しゅつがん、じけいれつまっぷ)などと

呼びます)

 

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 今回は今まで示してきたバブルチャート

マップではなく、わざと棒グラフで貼り

付けてみました。

 

 このように、すべてがバブルチャート

マップにする必要がなく、見やすいものを

選ぶ方が良いでしょう。 (このほかにも

折れ線グラフとか面グラフとかあります。 

どれが見やすいかよくわかりませんが

センスの差が出てくるところです)

 

 さて、2社の比較を見ると、イイファス

(株)さんは、工業所有権の取得運用と

いうのを事業目的にあげていますので、

さすがに出願が多いですね。

1985年からの出願数はイイファス(株)さん

88件、ハードロック工業さん33件です)

 

 それでは、イイファスさんはどの程度の

登録率なのでしょう?

 

 次回へ続く。