知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

特許分類検索上級編 第1回 IPC分類の概要

 

 本日からは、特許検索のための特許分類

上級編です。

 

 今までは、虫食い的に分類を説明してきま

したが、今回からは、系統立てて勉強をして

いこうかなと思います。

 

 といっても、「いきなり上級かよ」という

かたもおいでと思いますが、少々難しい話も

ありますが、一緒に勉強して行きましょう。

 

 どのような話になるかということですが、

テキストは、下記のURLの資料を使用し、

下記のプレゼン資料も参考にしながら

勉強していきましょう。

 

http://www.inpit.go.jp/jinzai/kensyu/kyozai/outlink00057.html

 

プレゼン資料

 

 それでは行きましょう。

 

 れっつら、ごー!!

 

 最初は、むかーし昔の物語から始まります。

 

 早く分類を知りたいかたにはあまり関係ない

話ですが、昔は、世界共通の特許分類というのは

ありませんでした。

 

 しかしながら、国際的な技術交流が盛んに

なり、世界各国で他国の特許文献の利用、

すなわち調べる必要が多くなってきて、各国で

独自の特許分類をおこなっているのでは非常に

不便になってきました。

 

 この不便さを解消するために国際間で話し

合いがおこなわれ、世界各国が共通に使用

できる分類として作られたのが、国際特許分類

(International Patent Classification 以下IPC

といいます)でした。

 

 この第一の目的としては、審査などで新規性

や進歩性を評価するためのサーチツールと

いう性格があります。

 

 さらには、特許文献記載の技術へのアクセスを

容易にする、特許情報を利用者に普及させる

基礎にする、ある技術分野の現状を調査する

ため、そして、種々の分野における技術の

発展を評価できる統計を作成するための

基礎とするというのも、目的の一端でした。

 

 そうこうするうちに、IPC第1版が1968年

9月1日に発効されました。

 

 ちなみに、1968年というのは、あの有名な

三億円事件」が発生し、川端さんがノーベル

賞を受賞し、メキシコオリンピックでは、女子

重量挙げ三宅宏美選手のおじさん選手が、東京

大会に次いで連続の金メダルを獲得しています。

(お父さん選手も銅メダルでしたし、体操男子

団体も連続の金でしたね)

 

 三億円事件の犯人さん、どうしているんで

しょうね?

 

 て、ゆーか、この年生まれの有名人は、飯島

直子さん、菊池桃子さん、鈴木京香さん、野茂

英雄さん、荻野目洋子さんだそうです。

鈴木京香さんは、落ち着いているのでずいぶん

上かと思っていましたが、菊池桃子さんと同級生

だったんですね。 鈴木さん、ごめんなさい)

 

 尚、1968年9月1日に何があったかと

いうと、サッポロ一番みそラーメンが発売

された日だそうで(30円だったそうです)、

お年を召したかたはそれなりに、まだ

生まれていなかったかたは、即席ラーメン

30円!というので、むかーし昔というのが

実感できるのではないかと思います。

 

 ということで、1968年に最初のIPC分類が

できたわけですが、最初は、パソコンなど

ないわけで、どのように検索をおこなって

いたのか「藪の中」?です。

 

 日本でもコンピューターなどという言葉は

なくて、私の大学時代は1968年よりももっと

最近ですが、それでも教科書は、「電子計算機

概論」でした。

(お前は、いつの時代の人間なんだ?ですね)

 

 IPC分類はどんどん改定されて版を重ね、

IPC第1版~第7版については、おおよそ

5年に一度の間隔で版改正がおこなわれて

います。

 

 その後、2006年1月1日に第8版(2006)が

発効し、IPCは「アドバンストレベル」と「コア

レベル」という2層構造になりました。

 

 しかし、2011年1月1日以降は、「アドバンス

トレベル」と「コアレベル」の区別が廃止され、

アドバンストレベルに相当する分類表が

IPCの基本となり、これはフルIPCと呼ばれて

います。

(現在は2層化構造ではありませんので、

2層化構造の詳細は割愛します)

 

 特許分類検索上級編 第2回目に続く。