知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

知財戦略中級編  人格者でなくても著作者人格権

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 それでは、著作者の権利です。

 

 今まで説明してきたように、著作権は無方式主義

ですので、爆発させればそのまま権利が発生します。

 

 この権利には、いろいろなものがあり、このため

権利の束と呼ばれます。

 

 たとえば、コピペの権利とか、劇場で上演、演奏したり

する権利とか、いろいろあります。

 

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 上記は、狭義の著作権と呼ばれるものですが、

この他に著作権特有の著作者人格権というのが

あります。

 

 特許のほうは(意匠とかもそうですが)、発明をして

特許権が発生したとしても、発明者人格権というのは

発生しません。

 

 なぜ違うんでしょう? 

 

 こちらも不思議ちゃんですね。

 

 下の説明では、著作者人格権というのは、

著作者の「思い入れ」を守る権利だと書かれて

います。

 

 まあ、特許のほうは、自分の発明をもとにして

誰かが何か違うものを発明した場合に、思い入れ

というのはそれほどない?でしょうが、この前

書いたように、おふくろさんの作詞をして、その詩に

思い入れがあるのに勝手にその詩を変えて歌われた

ので、頭に来てしまう、という思い入れは強いという

ことはあるでしょう。

 

 ということで、その思い入れを守りましょうという

ことで、「勝手に自分の著作物を公表するなよな」

という公表権、「恥ずかしいから?(嘘です)名前を

表示しないでね}、という氏名表示権、「おふくろさんの

詩を勝手に変えるなよな!!」という同一性保持権

3つの権利が認められています。

 

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 この場合でも、以前に書いたように、職務著作

場合には、誰に権利が発生するのかというのが

異なりますので、注意しましょう。

 

 さらには言えば、人格者でなくても著作者人格権

発生しますので、お得かも???