知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

知財戦略入門編  大は大なりに、小は小なりに

 前回からの続きです。

 

 まず、組織がないと活動はできません。

QCサークル活動とかもQC組織がなければ

うまく機能しません。

 

 知的財産組織といっても、社長、従業員

含めて5人という企業もあるでしょうし、

100人規模、1000人規模というところも

あるでしょう。

 

小は、小なりに、大は大なりに組織を作る

必要があります。

 

 たとえば、社長、従業員含め5人という

ところであれば、その中の1人が知財

担当者になり、知財戦略を策定すると

いうことになります。

 

 ただし、1人だけでおこなっていても

実践できませんので、他の人が知財

担当者をバックアップする体制が必要です。 

 

 100人、1000人規模でも規模が異なる

だけで考え方は変わりません。

 

 重要なのは、身の丈を考え、戦略を策定

することです。身の丈に合わない計画を

作成しても、すぐにダメになるだけです。

 

 小さい企業は小さい企業なりに動きが

取りやすかったりしますし、大きな企業は、

動きが悪かったりしますので、別に小さい

組織だからうまく動かないということは

ありません。

 

 とにかく経営者自らやるぞーと先頭に

立ち、知財担当者をバックアップする体制を

構築するのが重要です。小さな企業での

知財担当者は兼務のことがほとんどで

しょうから、余計な仕事を押し付けられた、

とならないよう気をつけましょう。

 

 やるからには、途中で投げ出すのでは、

お金と、工数がもったいないです。やるから

には、最後までやり通す覚悟が必要です。

 

 ここで、大企業は結構組織がしっかりして

おり、戦略に沿って知財活動がおこなわれて

いることでしょう。 しかし、中小企業はまだ

そこまでいっていない企業も多いでしょう。

 

 大企業がしっかり知財活動をおこなって

いるのに、自社が遅れを取っていては

ますますフロントランナーが遠くになる

だけです。

 

 追いつき追い越すためには、大企業に

負けないぐらいの活動が必要です。

 

 ただし、何度も書くように、知財活動は、

金儲けの目的の、一手段です。これを

間違って、知財活動が目的になってしまわ

ないよう気をつけましょう。

 

 知財知財といって特別の会議を開いたり、

特別のメニューを用意したりするのは

やめましょう。 製品会議やそのDR(デザイン

レビュー)会議の一部で検討をおこなうとか、

事業計画の一部に組み入れるとか、計画の

一部でおこなうようにすると長続きする

でしょう。