知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許分析自動車自動運転編 24 「アナザーフェイス6 高速の罠」

 「なんかタイトル、変じゃね?」という

ところですが、ちょっとお付き合いを。

 

 今回は、 走行状態を検出した結果に応じて

自動的に操向装置を制御する装置を調べて

いるわけですが、検索はIPCのB62D6/00を

使用しました。

 

 ということで、この分類で検索したときに、

どのような他の技術が必要かというのを

トップ20で見てみると以下のようになって

いました。

 

f:id:oukajinsugawa:20150509085539j:plain

 

 まあ、前の車とかの速度検出は重要で

しょう。

(日産さんでは、2台前の車の状態を検知する

などというCMもやっていますよね。

PFCW(前方衝突予測警報) | 日産|技術開発の取り組み  )

 

 そのほかにも収集しなければならない

データは膨大のようで、自動運転の

ためには、かなりのIT技術が必要な

ようです。

 

 というところで、堂場舜一さんの文庫で、

アナザーフェイスシリーズというのがあるの

ですが、このシリーズの6が、2015年の

3月に発売されていて、題名が、「高速の

罠」というんです。

(シリーズの6となっていますが、シリーズの

0というのもありますので、シリーズでは

7作目です。

ちなみに堂場さんは、刑事ものが多いですが、

スポーツものもいろいろ書いており、「八月

からの手紙」や、「ミスジャッジ」など野球

ものも、おもしろいですよ)

 

 この「高速の罠」では、主人公刑事の息子が、

高速バスに乗っている途中のパーキングで

行方不明になってしまい、探すためにバスが

30分ぐらい遅れるのですが、この遅れて

いるときに、バスに電子機器が仕掛けられて

しまい、高速からバスが下りるときに電子

機器によりバスが操行不能になって、事故を

起こしてしまうというものでした。

 

 小説では、バスの制御がコンピューター

制御になっており、これがネットでつながって

いるという話で、さらにはフライ・バイ・ワイヤー

方式(制御部分がメカ的につながっている

のではなく電気信号でつながっているん

ですね。 (最終的にはメカコントロールに

変換されるわけですが))も採用されて、

おり、この仕掛けられた電子機器により、

電気信号が乱されたようです。

(ここのくだりは詳しくは説明されていま

せんでした。 ネットでコントロールされて

いたのなら、別に電子機器でなくても外部

からのハッキングで十分ですので、ネット

でつながっていても、すべてが外部からの

制御ではなかったのでしょう???)

 

 というところなのですが、上の分析マップ

のように、車も電子機器の塊のようになって

しまっていますので、ハッキングなども、

いかにも起こりそうです。

 

 昔のスパイ映画だと、ブレーキに細工を

して崖から突き落とすとか、ゴルゴ13だったら、

M16での狙撃となるわけですが、これからの

スパイ映画は、ハッキングによる自動運転

コントロール不能というのが主流になって

しまうのかもしれませんね。

 

 国土交通省などの取り組みを見ると、

以下のASV(ADVANCED SAFETY

VEHICLE)プロジェクトなども動いており、

結構実用化されているものもあり、

システムが行う制御にドライバーが

強制介入できるようにするというのが

コンセプトになっていますが、コンピューター

のハッキングなどは、いたちごっこになって

いますので、かなりのフェイルセィフと

ならないと、危ないですよね。

 

http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/

 

http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/japanese/practical.html

 

http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/japanese/driveassist.html