知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

アビガン

 エボラ出血熱で話題沸騰ですね。

 

 対岸の火事ですめばよいですが、日本に

入って来たら大変なことになります。

 

 「チーム・バチスタの栄光」で有名な、

海堂尊さんの小説で、「ナニワ・モンスター」

という新型インフルを題材にした小説が

ありますね。

 

 内容は、本当は弱毒性なのに、強毒性の

ように見せかけて、マスコミを煽るというもの

でした。(小説の内容はこれだけではない

ですが)

 

 実際の2009年から2010年にかけての新型

インフルでも大騒ぎになり、タミフルの問題や、

マスクの売り切れ問題などで大変なことになり

ましたが、結局は弱毒性決着が付きました。

 

(ざわちんさんは、この頃まだマスクはして

いなかったでしょうから、マスクが売り切れ

ても問題なかったでしょう)

 

 2009年の新型インフルのときには問題

なかったでしょうが、今回のエボラ出血熱

かかると大変なことになるのではと思います。

 

 ということで、この前、新聞に、富士フィルム

ホールディングス傘下の富山化学工業

開発したインフル薬「アビガン(一般名ファビ

ピラビル)」が、エボラ出血熱の治療にも効果が

あるのではないか、との英国やドイツの研究を

もとに、各国や研究機関が着目している、と

いう記事が出ていました。

 

 新聞では、なぜエボラ出血熱に効果が

あるのかははっきりとはわからない、と

なっていましたが。

 

 この記事は826日の日経新聞だったの

ですが(ウエブなどでは、もっと早くに出て

いました)、以下のように、フランス人

女性看護師に服用させ、エボラ出血熱

治癒したという記事が出ていました。

(ウエブで調べると、いろいろこの関係の

記事が出てきますので、見てください)

 

エボラ熱、日本の薬投与した仏女性治癒 富山化学開発 :日本経済新聞

 

 他の国の薬との併用のようですが、副作用が

なく、劇的に効くようなら非常にありがたいの

ですが。

 

 残念ながら、まだ実験的な服用の段階で、

未承認薬のようですが、テレビでは、国内で

患者が出たら投与を検討すると言って

いましたね。

 

 富山化学工業さんの特許出願内容を見ると、

抗菌剤や抗ウィルス剤関係の研究がメインの

ようです。

 

 この薬の内容は、以下になるのですが、

富士フィルムさん、フィルムだけを作っている

んではなかったんですね。

 


抗インフルエンザウイルス薬「アビガン®錠200mg」の日本国内での製造販売承認取得のお知らせ| 富山化学工業

 

 新聞記事によれば、富士フィルムさんは

以前から医療機器を扱っており、これを

てこに、2007年に富山化学工業を子会社

化し、2008年初めから医薬品事業に、

本格参入したんだそうです。

 

 写真フィルム中心から事業構造を転換し、

ヘルスケア事業も新たな柱に位置づけた

となっています。

 

 この前、テレビでやっていましたが、フィルム

に使うコラーゲンでも、再生医療に応用させて

いるようです。

 

 このブログでも、いろいろな産業分野から

医療事業に参入が相ついでいることを

取り上げましたが、本当に多いですね。

 


医療分野が熱い!! - 知財アナリストのひとりごと

 

 富士フイルムさんでは、あの山中伸弥教授とも

組んで、アルツハイマー治療薬の共同研究を

おこなっているそうです。

 

 私もそのうち、アルツハイマーが出てくるでしょう

から、早いところ開発してほしいものです。