知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析編5 熱貫流率ゼロ!!

 今まで、日本板硝子さんのスペーシアを見て

来ましたが、それでは、日本板硝子さんでは

その先としてどのような研究開発をおこなって

いるのでしょう。

 

 この記事が化学工業日報34日の朝刊に

出ていました。

 

 これが、断熱性能を究極まで高めるという

「熱貫流率ゼロ」ガラスというものです。

 

 特許出願中となっているので、特許公開

情報を調べてみましたが、残念ながら、まだ

公開されていませんでした。

 

 ということから、新聞に書いてある情報を

抜き書きしてみましょう。

 

 複層真空ガラスというのは、以前と同じですが、

これに導電膜を形成し、膜に給電することに

よって、ガラスの表面温度を上昇させ、断熱

性能をさらに高めるのだそうです。

 

 給電方式も、今はやりのワイヤレス給電

システムを使うそうで、可動窓にも使える

ようにするそうです。

 

 まあ、常にコードがついていたら、結構

面倒なものになるでしょうから、いいアイデア

なのではと思います。

 

 複層ガラスは、単板ガラスに比して、

暖冷房負荷を37%程度低減できるそう

ですね。

 

 分析に使ったスペーシア21のほうは、

真空ガラススペーシアと、Low-Eガラス

を組み合わせ、空気層に熱伝導率が

低いアルゴンガスを封入したものです。

 

 このスペーシア21は普通の複層ガラス

に比して、さらに31%の暖冷房負荷を

低減できるというものでした。

 

 今回開発する熱貫流率ゼロガラスという

のは、どの程度の改善率か書かれていない

のですが、2014年度の開発完了を目指すと

なっていますので、2015年以降には

発売されるかもしれません。

 

 ところで、表面温度を上昇させるとしか

書かれていないのですが、冷却はどうする

のでしょうかね。

 

 ペルチェ効果は使えないもんでしょうか? 

 

 これをうまく応用できるようにして、逆にこの

エネルギーをゼーベック効果で電圧に変換

できるようにすれば少しは良いのでは?

 

(すんません。 思い付きで書いています。

 

 起電力が小さすぎて、まあ、熱電対の代わり

ぐらいにしか使えないかもしれませんね。)

 

 いずれにしろ、頑張って欲しいものです。