知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

イシダさんのアニサキス検査技術

 アニサキス、怖いですね~~、恐ろしい

ですね~~、O157も怖いですが、アニサキス

のほうが気持ち悪いですね~~。

淀川長治さん調で読んで下さい。)

 

 アニサキスは、生の魚が危ないそうで、

冷凍物は大丈夫だそうですが。

 

アニサキスによる食中毒を予防しましょう |厚生労働省

 

 昔は、生だから新鮮だなどと言って

いましたが、生だと心配になってしまい、

昔と逆ですね。

 

 なんでも、テレビによると、滋賀県栗東

市にあるイシダさんが、特殊な光を当てて

アニサキスだけを浮かび上がらせ、この

アニサキスを検査する器械「i-Spector」を

2015年に開発し、「磯丸水産」の全店舗で

採用されるなど、全国の飲食店やスー

パーなどに1000台以上を販売している

んだそうです。

 

 以下は、イシダさん、及びグループ

会社イシダエンジニアリングさんの

ホームページです。

 

アニサキス自動検査装置「i-Specotr Auto」のイメージ動画をYouTubeに公開

 

アニサキス検査装置 i-Spector|検査・検出|製品情報|イシダ

 

 

 このイシダさん、正式名称、「株式会社

イシダ」、創業1893年、資本金9,963万円、

連結売上高1,091.2億円、連結従業員数

34,451名、社長さんはもちろん石田さん、

最初は石田衡器製作所として創業し

(はかりですね)、その後コンピューター

スケールや自動計量装置、包装機、X線

検査装置、医療システムなどに進出して

おり、売上高等を貼り付けさせてもらうと、

右肩上がりになっています。

(本社は京都市だそうですので、テレビ

では栗東市と紹介していましたので、

グループ会社の株式会社イシダエンジニア

リングさん、または滋賀事業所?を紹介

していたのかも。

 

株式会社イシダエンジニアリング

 

 

 

 イシダさんの出願公開件数を見てみると、

2010年から2014年は件数が減っている

ものの毎年コンスタントに出願があるようで、

研究開発が活発なようですね。

 

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 ということで、アニサキスの検査技術の

発明を見てみると、特開2016-153752

(出願が2015年2月20日)「異物検査

装置」、先週公開ほやほやの、公開日

2017年8月17日、特開2017-142117、

142118、142133「光検査装置」となって

います。

 

・ 特開2016-15375

【課題】

 安価で設置スペースをとらず、特に食品

小売業や、飲食店などの厨房で使用できる

簡易な検査装置を提供することを課題とする。

 

【解決手段】

 被検査物が収容できる検査室と、検査

室内の被検査物に照射して、被検査物に

存在している寄生虫を発光させる光照射

手段と、検査室内に被検査物を出し入れ

するための開閉ドアーや引き出しと、前記

検査室内に収納された被検査物に寄生虫

存在しているか否かを作業者に確認させる

ための覗き窓やモニタを備える。これにより、

魚類等に寄生した寄生虫の検査を調理台の

上で簡単に行うことができるから、食品小売

業や飲食店などの厨房で使用できる簡易な

検査装置とすることができる。

 

【請求項4】

  前記光照射手段が、広帯域波長の光を

照射するブラックライトであることを特徴と

する請求項1から3のいずれかに記載の検査

装置。

 

【請求項5】

  前記光照射手段が、特定波長の光を照射

するLEDであることを特徴とする請求項1

から3のいづれかに記載の検査装置。

 

【0009】

  ここで用いる検査室は、被検査物が収容

可能な程度の大きさであるから、厨房の調理

台に設置できるコンパクトなものとすることが

できる。また、鮮魚に存在する寄生虫は、

魚種によって異なり、また寄生虫を発光させる

波長も異なるから、光照射手段としては、

広帯域の波長を照射する光源を使用する。

あるいは、波長の異なる光源を幾つも設置し、

魚種に応じてそれらを使い分けて点灯させ

ても良い。

 

【0012】

  また、光照射手段が、広帯域波長の光を

照射するブラックライトであってもよい。

 

【0013】

  また、光照射手段が、特定波長の光を

照射するLEDであってもよい。

 

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 見ただけで、なんか、気持ち悪いですね。

 

 これが、胃の中に入ると思うと、

「お~~っ、コワッ。」

 

・ 特開2017-142133 

【課題】

 被検査物に含まれている異物を精度良く

発見することができる光検査装置を提供

する。

 

【解決手段】

 本発明の光検査装置は、被検査物を搬送

する搬送部と、検査領域において、異物に

蛍光を発生させるための励起光を被検査物

に照射する励起光照射部と、検査領域に

おいて、蛍光を検出する光検出部と、光検出

部から出力された信号に基づいて被検査

物の画像を生成する処理部と、を備え、

搬送部には、筐体が設置され、その筐体は、

外部の可視光から検査領域を遮蔽する。

 

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 最新公開のものは、自動化したり、検出

精度をさらに高めたりする発明だそうです。

 

 O157などの検査法は厚労省からお達しが

出ているとはいえ、増菌培養が必要なため、

とてもではありませんが、全食品に渡っての

検査はまったく不可能ですが、アニサキス

ほうは、検査機さえ整えば、すべての魚の

検査は可能のようです。 

 

 ということで、アニサキスの検査技術は

わかりましたが、どこのスーパーや飲み屋

さんで採用しているか、よくわからないん

ですね~~、困りましたね~~、弱りまし

たね~~、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。

 

 

注:今回のブログは、イシダさんのアニサ

キス検査装置について書いているだけで、

スーパー、居酒屋さん、鮮魚店などでは、

アニサキスについて十分対策を施している

ものと思いますので、念のため。