知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

地中熱の冷暖房利用

 新聞を見ていましたら、新潟県内の

企業や自治体の間で、地中熱を暖房や

冷房に使う動きが盛んになっている、と

いう記事が出ていました。

 

 2011年の東日本大震災以降に光熱

費やCO2削減に対する関心が高まり、

設置件数は9倍に増えたそうです。

 

 たとえば、十日町の消防本部では、

2016年度から本格的に運用を開始し、

24時間、地中熱による冷暖房を使用

しているそうです。

 

 記事によると、地下100mの深さに

埋めた13本の熱交換器を使い、中を

循環する冷媒を通じ、地中の熱を取り

出しているそうで、ずいぶん深くまで

掘らないといけないんですね。

 

 エアコンなどと比べ、CO2や光熱費の

削減効果があるそうで。

 

 最も大きな課題は導入コストだそうで、

従来のガス式が2500万円とすると、

7800万円かかったそうですが、16年度の

空調費用はガスに比べ、500万円減だ

そうですので、ROI10年ちょいといった

ところでしょうか。(地球温暖化には

貢献しているのでしょうが。)

 

 ということで、この地中熱利用の冷暖

房開発を国内の特許出願から見てみると、

以下のようになっていました。

(出願3件まで表示)

 

f:id:oukajinsugawa:20171205144756j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20171205145013j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20171205145043j:plain

 

 ▲高▼▲橋▼監理(株)となっている

のは、表示されない特殊な文字なため

このような表記になっており(公開公報も

このようになっています。)、この出願の

1例を示すと、下のようになっています。

 

f:id:oukajinsugawa:20171205145127j:plain

 

 たしかに、2011年を境に出願が増加

していますね。(2015年出願が少ない

理由はわかりませんが。(1年半以上

経っていますので、公開のタイムラグ

ではないようです。))

 

 ちなみに、ニューエントリー・リタイア

マップというのは、パテントマップEXZ

PAT EASY Z)(インパテック株式会社)

という分析ソフトで作成しており、ピンク

のダイヤマークが出願の最初、灰色の

ダイヤマークが出願の最後、線の1

1本が出願を表しており、企業の研究

開発活動がいつおこなわれているかを

一目で見ることができますので、優れ

ものですよ。

パテントマップEXZというのは、

パテントマップをフルバージョンで

作成できるもので、PAT EASY Zの

ほうは、時系列マップ、シェアマップ、

ランキングマップ、マトリクスマップ、

ニューエントリー・リタイアマップ

だけを作成できるものなので、お安く

なっています。 個人的な感想ですが、

マトリクスマップを作成できるだけで

各段に作業効率が上がり、さらにPatCode

と言って、特許分類を説明文に変換

してくれる機能もついていますので、

通常使う分には、お安いPAT EASY Z

でも十分作業できます。値段は支障が

あると思いますので、私のほうでは、

書きませんが、興味のある方は、インパ

テックさんに問い合わせてみてくだ

さい。

https://www.inpatec.co.jp/