知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

雪印メグミルクさんの、恵ガセリ菌SP株ヨーグルト

 この前、コンビニに行きましたら、「買物

700円で1枚くじを引けるので、引いてくだ

さい」と言われ、引いたら、雪印メグミルク

さんの、「恵 ガセリ菌SP株ヨーグルト」ドリン

クタイプ、というのが当たりました。

 

www.megumi-yg.com

 

 書いてあるのを見ると、「ガセリ菌SP株が

内臓脂肪を減らす」んだそうですね。

 

 ガセリ菌SP株というのは、以下の特開

2016-216388「新規蛋白質」(雪印メグミルク)に

あるように、この前書きました、ラクトバチルス

ガッセリーのSP株なわけでして。

 

f:id:oukajinsugawa:20170209103359j:plain

  

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 ということで、ラクトバチルスガッセリーに

ついては、雪印メグミルク)さんからも多数の

出願があり、たとえば、特開2013-192470

「生存率が高い乳酸菌を含む飲食品および該

飲食品の製造方法」や、特開2016-189709

「発酵乳の製造方法」等々ありますが、なぜ

内臓脂肪を減らせるの?というのが書かれて

いる、特開2008-214253「内臓脂肪減少剤」

を、見てみましょう。

 

【課題】

 高血圧、高脂血症、耐糖能障害等のリスク

因子が集積した状態であるメタボリックシンド

ロームの病態や内臓脂肪の蓄積を減少する

ための内臓脂肪減少剤、それを含む飲食品

又は飼料を提供すること。

 

【解決手段】

 乳酸菌、特にラクトバチルス属及びラクト

コッカス属の乳酸菌の菌体及び/又はその

培養物を有効成分とする内臓脂肪減少剤、

それを含む飲食品又は飼料。

 

【0004】

  一方、脂肪組織が特異的に分泌するアディ

ポネクチンは、通常血中に高濃度で存在する

が、内臓脂肪の蓄積に伴い、その濃度が減少

することが知られている。アディポネクチンは、

抗糖尿病、抗動脈硬化、抗炎症作用、抗高

血圧等様々な生理機能を持つことが知られて

おり、血中において、アディポネクチン濃度の

増加を促進すること、もしくはアディポネクチン

濃度の減少を抑制することは、メタボリック

シンドロームの予防・治療において非常に

重要である。

 

 さらには、特開2009-107956「アディポネク

チン分泌促進及び/又は減少抑制剤」として、

 

【0003】

 アディポネクチンは244個のアミノ酸からなる

分子で、脂肪組織から分泌され、インスリン

抵抗性改善効果等のほかに、肝臓や筋肉に

おける脂肪燃焼を促進する効果が示されて

いる。また、アディポネクチンには血液中の

ブドウ糖脂肪酸が細胞内に取り込まれるのを

促進する働きがあることが明らかにされている。

筋肉や肝臓等に脂肪がたまると、糖分の取り

込みが悪くなり糖尿病につながる。

しかし、通常、アディポネクチンは、一時的に

過剰となった脂肪や糖分を分解することで、

体内の栄養バランスを保つとみられ、肥満が

進むと、アディポネクチンを分泌する脂肪細胞

の働きが弱くなり、体内の栄養バランスが

崩れてしまうといわれている。このように、

アディポネクチン分泌の正常化には、高血圧

や脂質代謝異常、糖尿病といったメタボリック

シンドロームの諸症状を、総合的に改善する

効果が期待される。

 

【0005】

(途中を省略しています)

 本発明者らは、乳酸菌熟成チーズから分離

した乳たんぱく質由来のペプチドがアディポ

ネクチン産生促進効果を有することを見出

した(例えば特許文献6参照)。また、本出願

人は、脱脂乳培地を用いた乳酸菌培養物、

特にラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus

gasseri)およびラクトバチラス・ヘルベチカス

(Lactobacillus helveticus)の培養物に、血中

アディポネクチン濃度増加促進及び/又は

減少抑制効果があることを見出した

(特願2006-244377号)。

 

 ということで、雪印メグミルクさんのHPに

あるように、生きたまま腸まで届き、さらに、

腸内に長く留まるガセリ菌SP株を、ヨーグルト

にしたそうです。

 

 私も、この前、もらって1本だけ飲みました

ので、さぞや内臓脂肪が減っていることで

しょう??

(いつものように、私は雪印メグミルクさんの

回し者ではありませんし、その効能を保証

するものでもありませんので、念のため)