知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

大正製薬さんの、血圧が高めの方の健康緑茶

 昨日、大正製薬さんの話を書きました

ので、本日も、大正製薬さんつながりで

行きまっしょい!!

 

 昨日の新聞に、「血圧が高めの方の健康

緑茶 新発売!」という大正製薬さんの

新聞広告が載っていました。

 

「1日1杯、健康緑茶で高めの血圧対策」

だそうで。

 

 「高めの血圧を」、なんと、「1~2週間で

改善」、「臨床試験済み!」。

 

 新発売記念キャンペーン! 10日分

「通常価格1,500円+税」のところ、

なんと!初回限定お試しセット「500円+

税」、それも、送料無料!

 

 「血圧が高めの方」とは、正常高値血圧

収縮期血圧130mmHg~139mmHg、

または拡張期血圧85mmHg~89mmHg)

に該当する方だそうで、これ以上高いと、

効かないんでしょうか?

 

・・・・謎ですね。

 

 ということで、大正製薬さんのHPを

見てみると、ありますね、以下だそうですよ。

 

血圧が高めの方の健康緑茶 | 大正製薬ダイレクトオンラインショップ

 

 まあ、効果のほどは、試していませんので

よくわかりませんが、発明のほうを調べて

みましょう。

 

 新聞広告では、ヒハツ由来ピぺリンという

のが重要だ、と書かれていますので、調べると、

一番最近の公開は、2017年2月2日、公開

ほやほやの、特開2017-25056「ピペリン含有

経口組成物」がありますので、これを見て

みましょう。

(先ほどのオンラインショップの説明のほう

には、基本特許4797363(特開2005-162745)

「高血圧改善剤」のほうが書かれています)

 

【課題】

 毎日摂取しても安全で、かつ確実に血圧

低下作用を示す組成物を安定的に提供する

こと。

 

【解決手段】

一日の摂取量当たり、ピペリンを30μg以上

含有することを特徴とする経口組成物。

 

 背景技術は以下だそうですよ。

 

【0002】

  高血圧は別名「サイレント・キラー」と呼ばれ、

自覚症状無く進行するケースが多く、動脈硬化

症や心臓病、脳卒中等、様々な循環器疾患を

引き起こす原因となる。脳血管疾患や心疾患を

含む循環器系疾患は日本における主要死因の

一つであり(非特許文献1)、これらの疾患は

患者自身の身体的及び金銭的負担が大きい

ことに加え、介護者等の周囲の人々や国民

医療費の増加など社会的な負担も大きいこと

から、毎日摂取しても安全な血圧低下剤は、

高血圧の予防、治療の観点からも強く求め

られている。これまで天然物由来の血圧低下

剤としてクロロゲン酸(非特許文献2)、燕龍茶

フラボノイド(非特許文献3)などが知られて

いる。しかし、クロロゲン酸の場合、1日299mg

もの多量を摂取しても収縮期血圧及び拡張期

血圧においてプラセボに対して有意差が認め

られるまで10週間を要する。

また、燕龍茶フラボノイドの場合、1日30mgもの

多量を摂取しても収縮期血圧及び拡張期血圧

においてプラセボに対して有意差が認められ

るまで8週間を要する。したがって、より少量で

かつ短期間で効果を発現する天然物由来の

血圧低下剤が求められている。

 

【0003】

  ヒハツ(英名:Long  pepper)は東南アジアに

分布するコショウ科の植物である。ヒハツ抽出物

には様々な作用が知られているが、例えば特許

文献1ではヒハツ抽出物がアンジオテンシン

より誘導される血圧上昇を抑制することが示

されている。しかしながら、一般的に植物やその

抽出物はその含有成分が必ずしも均一ではない

ことから、確実に血圧低下作用を有する組成物を、

安定的に提供することは困難である。

 

 ということで、

 

【0007】

  本発明者らは、課題を解決するために種々

検討した結果、ヒハツ抽出物に含まれるピペリンが

血圧を低下させることを見出し、本発明を完成

した。

 

 んだそうです。

 

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 旦那、一杯いかがです?