知財アナリストのひとりごと

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J-PlatPatを使い倒そう その35 ホンダさんのパーソナルモビリティー UNI-CUB

 本日は、昨日取り上げなかった、ホンダ

さんのUNI-CUBというものを、その技術と

共に調べてみましょう。

 

 本田さんのUNI-CUBというのは、以下の

ようにUNI-CUBというものと、UNI-CUB β

というものがあるわけですが、新橋から

ゆりかもめに乗って、お台場にある、フジ

テレビの次の駅の、船の科学館駅で降りる

日本科学未来館で、実際に試乗することが

できますので、今話題の豊洲のほうに行く

方は、是非どうぞ。

(私は、ホンダさんの回し者ではありません

ので、念のため)

 

http://www.honda.co.jp/UNI-CUB/

 

 まずは、商標のほうは、出願が2011年

12月6日で、登録番号5492342として

登録されています。

 

 次に意匠は以下のようになっています。

 

・ 意匠登録1499587「補助輪付き自動一輪車」

 

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・ 意匠登録1456864「補助輪付き自動一輪車」

 

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 それでは、技術としてはどんな技術を

使っているのか特許出願を見てみましょう。

 

 このUNI-CUBというのは、全方向に移動

できるようにするための、オムニホイールを

採用していることが特徴で、WO2008/132779

などがその原型となっています。

 

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 このオムニホイールは、電動車いす

いうか、パーソナルモビリティーというか、

WHILLにも、使われています。

(WHILLは、以前にも取り上げました)

 

https://whill.jp/

 

 ホンダさんのUNI-CUBの原型は、WO2008/

139740「全方向に移動可能な乗り物」(特許

5292286」というもので、最初は以下の形状と

なっています。

 

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 オムニホイールというのは以下の

ようになっています。(特許5687174)

 

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 ということで、UNI-CUBの仕組み?は

以下のようになっています。

 

【課題】

 車体が前後方向に大きく傾斜した場合でも、

副輪のトラクションが不安定にならない全方向

移動車両を提供する。

 

【解決手段】

 全方向移動車両1は、全方向に駆動可能な

主輪3と、主輪3を支持する基体2と、基体2に

アーム15を介して接続され、主輪3の接地点

よりも離れた位置にて接地する副輪4とを備える。

副輪4は主輪3の回転中心まわりに回動可能に

取り付けられる。

 

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  尚、UNI-CUB関連の特許出願はこれ

だけではありませんので、そのうち、

「J-PlatPatを使い倒そう」シリーズの、

パーソナルモビリティー特許出願編で

でも取り上げてみましょう。