知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

EHANGさんの一人乗りドローン

 NIAS(Nevada Institute for Auto-

nomous Systems)が、中国の「広州

亿航智能技術有限公司(GUANGZHOU 

EHANG INTELLIGENTTECHNOLOGY

CO., LTD)」の一人乗り全自動操縦有人

ドローン「EHANG 184」のテスト飛行を

許可した、という記事が出ています。

 

Passenger drone gets permission for US flight tests

 

http://business.newsln.jp/news/201606160906300000.html

 

 CES 2016でも発表した、などという記事が

出ていましたが、ずいぶん試験飛行が早い

もんです。

 

全自動飛行可能でパイロット不要の1人乗りドローン「EHANG184」 - GIGAZINE

 

 EHANG184のページは以下となるわけですが、

EHANGってどんな会社だ?というのを調べると、

2014年設立のベンチャーで、本社は中国の広州、

ほかに北京や上海、サンフランシスコに支社が

あり、従業員数は150名を超えています。

(研究開発が主で、製造などは他社に委託して

いるのでは?)

 

http://www.ehang.com/ehang184

 

 設立メンバーは、北京の精華大、米ノースカロ

ライナのデューク大、ロサンゼルスのマサチュー

セッツ工科大などから集まっており、21Vianet

グループ(中国)や、レノボマイクロソフト

などからも参加しています。

 

 スマホ使用のGHOSTDRONEは、16か月での

売上が、70か国、地域で、シリーズAは1,000万

ドル、シリーズBは4,200万ドル、ということで、

成長率は100倍超です。

(と、したり顔で書いていますが、シリーズA

とかBとか、何もわからず書いています、です、

はい。)

 

 設立は、2014年の4月ですので、特許出願

公開などはまだ少ないですが、どんなものが

出ているかというと、以下のようになります。

 

・ Multi-rotor-wing air vehicle

 これは、まだ人を載せるものではなく、小型

ドローンの実用新案です。

(IPCを見てもらえればわかるように、技術

領域は「玩具」です。)

 

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083418j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083428j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083450j:plain

 

 

 このほかに、ドローンとのコミュニケーションを

おこなうための、ブルートゥースを使う方法などの

出願がありますが、これは割愛して、有人ドローン

に関する出願は以下になります。

 

・ MULTI-ROTOR PASSENGER-CARRYING AIRCRAFT

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083526j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083541j:plain

 

 

・ MULTI-ROTOR PASSENGER-CARRYING AIRCRAFT WITH FOLDABLE AIRCRAFT

 プロペラが以下のように折り畳める構造です。

f:id:oukajinsugawa:20160621083600j:plain

 

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083623j:plain

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083637j:plain

 

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083700j:plain

  

・ Multi-axis passenger-carrying aircraft

 この発明は、キャビン内の電気系統、ヒート

エクスチェンジャー、クーラーや暖房などの

システムです。

 

 以下は、その系統図です。

 

f:id:oukajinsugawa:20160621083812j:plain

 

 

 ということで、今後、続々と、出願公開が

おこなわれるのでは?