知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

ボディーサーマー、循環式冷却・温めシート、循環式冷却枕シート、サーミクールマット、あなたはどれを知っていますか?

 「何だ?ボディーサーマーって?」という

ところなのですが、水の力で冷却、加温が

できて、これからの季節は、炎天下での建設

現場、製鉄や鍛造などの製造業で活躍する

そうで。

 

http://www.thermictechno.co.jp/bodythermor.html

 

 開発、製造はライト光機さんで、販売は、

別会社組織の株式会社サーミテックさんと

なっています。

 

 じゃあ、ライト光機さんて、誰だ?と

いうと本名?は、株式会社ライト光機製作所、

設立が1956年、本社は長野県諏訪市

資本金2,500万円、従業員数185名、

本業は、ボディーサーマーの開発では

なくって、 ライフルスコープ、双眼鏡、

望遠鏡等の光学機器の開発製造・輸出

なんです。

 

http://www.light-op.co.jp/

 

 なんで、光学機器の製造屋さんが、

クールベストを開発したんでしょうね?

 

 このへん、ライト光機さんがこのブログを

読んでいたら、是非教えていただきたい

ものです。

 

 ということで、ライト光機さんは、光学

関係が本業ですので、本業の特許出願は、

以下のようになっています。

 

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 それでは、ボディーサーマーの特許は

どうなっているのかというと、特許5354819

「液体保持具および冷却・加熱装置」と

なるんです。

 

【課題】

簡易な構成で、人体の一部や所定の機器

等を冷やしたり、温めたりすることが可能な

液体保持具を提供する。

 

【解決手段】

液体保持具2は、遮水性と柔軟性とを有

し袋状に形成される袋体11と、互いに

略平行に配置される網目状の複数枚の

編地と複数枚の編地間を連結する複数の

連結糸とを有する立体編物12とを備えて

いる。立体編物12の連結糸は、弾性を

有する化学繊維で形成されている。

立体編物12は、略平板状に形成されると

ともに袋体11の中に配置されている。

また、袋体11の内部では、立体編物

12に液体が保持されている。

 

 となっていて、夏はクールベストに

なるんですね。

 

 ライト光機さんの温冷装置は、これが

初めてではなくて、特許5281170「頭部

冷却用枕および頭部冷却装置]というのを

クールベストに応用しているんです。

 

 これは、海外にも出願がされており、

以下のようになるんです。

 

【0001】

  本発明は、使用者の頭部を冷却するための

頭部冷却用枕、および、この頭部冷却用枕を

備える頭部冷却装置に関する。

 

【課題】

頭部の冷却効率を高めること、および、

枕内部の圧力上昇を抑制することが可能で、

かつ、枕への頭部の載せ心地を改善する

ことが可能な頭部冷却用枕を提供する。

 

【解決手段】

頭部冷却用枕2は、袋状に形成されると

ともに内部を冷媒が通過する枕本体11と、

冷媒が通過する流路13を形成するために

枕本体11の内部に配置される仕切部材

12bと、使用者の頭部を支持するための

支持部材12©とを備えている。

この頭部冷却用枕2では、流路13を

通過する冷媒によって頭部が冷却される。

 

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 以下の、循環式冷却・温めシートや、

循環式冷却枕シート、サーミクールマット

などに応用されているんですね。

 

http://www.thermictechno.co.jp/product.html

 

 新聞によると、ボディーサーマーは、

東京電力福島第一原発で、防護服を着て

作業をしている作業員向けに、納入される

そうですよ。