知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

FREE POWER、はたまた、MONDE BICICLETTAの、労力軽減新型ギア自転車の特許はどうなっていますか?

 宮崎に、フリーパワーという小さな会社が

あるのですが、FREE POWERの創業は

2012年、社長さんは濱元陽一郎さんで、

濱元社会保険労務士事務所というのが

FREE POWERと同じ住所なので、社長さん、

もともとは社会保険労務士の方なのでは?

 

http:// http://www.mapion.co.jp/phonebook/M10022/45201/0985321328-001/

 

 正式名称は、株式会社FREE POWERで、

業種は、介護用品・福祉用具、杖、ステッキ、

高齢者介護用品、福祉用品、となっています。

(2016年3月26日に、介護福祉部門は、

株式会社リードマスターに引き継がれたそう

ですが。)

 

http://www.e-shops.jp/local/sh/1000542.html

 

http://fp15.com/

 

 FREE POWERさん、現在ウエブサイトを

準備中だそうで、2016年2月18日に設立

された、以下のモンドビチクレッタ(株)の

ウエブサイトを間借り?しているとのことで。

(もとは同じですが、今後はFREE POWERが、

引き続き、企画・開発で、モンドビチクレッタが

製造・卸・販売を担うそうですね。 ちなみに、

MONDE BICICLETTAの「BICICLETTA」は、イタ

メシ語??で、Bicycleの意味ですので、「みんな

の自転車、世界の自転車」などという意味なの

でしょう)

 

http://hamamotoyouichirou-bicycle.com/

 

 この会社、上のURLにあるように、自転車の

ギアを開発し、ギア及び自転車で特許を取得し、

下のように、台湾や、自転車大国!!中国でも

権利化されています。

(その後もギア単体の出願がありますが、

こちらのほうは、みなし取り下げになって

います。)

 

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 その後、この特許を生かすべく政府系知財

ファンドの株式会社IP Bridgeと組んで、ゴム

利用の新型ギアを搭載し、従来の自転車に

比べ、80%程度の力で走れる自転車を開発

したんです。

 

 ペダルを踏み込んで圧縮されたゴムが

反発する力でギアが駆動し、楽にこげるんだ

そうですが、2016年の10月頃から、まずは

宮崎県内の自転車店などで発売するそうで、

価格は4万8千円前後、2017年度以降、鹿児島

や熊本などにも販売地域を広げるんです。

 

 新型ギアは、ペダルに直結した内輪ギアと、

駆動輪へ動力を伝える外輪ギアの間にゴムを

組み込んでいるそうで、ペダルをこぐとゴムの

圧縮・反発によりギアが駆動する仕組みで、

ペダルを踏み込む力が少なくて済むため疲れ

にくく、膝への負担も減らせるそうですよ。

 

 ちなみに、知財ファンドの株式会社 IP Bridge

さんは、本社が東京の麹町、設立が2013年、

資本金1億円、事業内容は、知的財産権

調達及びライセンス供与、知的財産権を利用した

事業に関する助言及びコンサルティング、となって

いて、産業革新機構がお金を出しているんです。

 

http://ipbridge.co.jp/

 

 小さな会社で、資金力の問題や、どのように

知財を運用したらいいかわからないなどという

場合には、このようなファンドに相談するのも

一つの手ですね。

 

 モンドビチクレッタのホームページを見ると、

ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ

モデルもあるようですが、ロード用などは

ギア単体で供給して、自転車としては、

ばばちゃり??などで販売を始めるのでしょう。

(間違っていたらごめんなさい)

 

 ホームページの実験データを見ると、加速率は

こぎだしが少しだけ良いようで、平地速度は

こぎだしが少しだけ負けていますが、25Km/h

頃から違いが出るようです。

(スピードから考えると、ばばちゃり用では

ないのかもしれませんが。)

 

 ということで、特許を調べると、国際公開

番号がWO2009/054161、日本の特許番号は、

4456179「自転車」となっています。

 

【要約】

  初動時や走行中に外部から受ける負荷等

によって生じる衝撃エネルギーや過大な入力

エネルギーを確実に吸収蓄積し、人体への

負荷を大幅に低減し、蓄積エネルギーを入力

エネルギーが減少した時や途切れた時に有効

利用でき、回転伝達の確実性、効率性に優れ、

部品点数の少ない簡素な構成で軽量化が図られ、

分解や組立が容易でメンテナンス性に優れ、

量産性、組立作業性、省スペース性、汎用性に

優れた人力車両用回転伝達機構の提供。

  回転軸(51)の外周に突設される外周凸部

(3b)を有する内部回転部材(2)と、回転

軸(51)に回動自在に挿設される側板部(4a)

と,側板部外周に立設される外筒部(4b)と、

外筒部内周側で側板部(4a)及び/又は

外筒部(4b)に突設され外周凸部(3b)と

交互に配置される内周凸部(4c)と、を有する

外部回転部材(4)と、外周凸部(3b)と内周

凸部(4c)との間に配設される弾性変形部

(5)と、を備える。

 

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 尚、高齢者向けステッキの特許出願も

あり、特開2013-244058「歩行補助具」

となっていますが、2016年1月19日に

新規性などでの拒絶理由通知書が発送

されていますよ。

(まだ確定はしていません)

 

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