知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

大学目薬、猫イラズ、浅田飴、仁丹、養命酒、メンソレータム、喜谷実母散、中将湯、カモ井のハイトリ紙、ハイトリック、あなたは、いくつ知っていますか?

 昨日の、ぶらり途中下車の旅という番組

で、古い看板などを紹介していましたね。

 

 どんな古いものがあったのかちょっと

調べてみましょう。

(以下の登録商標は、各社、一番古いものや、

代表的なものです。)

 

・ 登録番号0018259 登録1902年 参天製薬株式会社

 

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・ 登録番号0054538 登録1912年 成毛製薬株式会社

看板では本舗東京成毛商店となっていました。

 

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・ 登録番号0063651 1914年 株式会社浅田飴

看板では、「本舗東京神田鍛冶町堀内伊太郎」と

経営者の名前になっていました。

 

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・ 登録番号0071551 登録1915年 森下仁丹株式会社

 

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・ 登録番号800892 登録1968年 養命酒製造株式会社

 

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・ 登録番号0189239 登録1927年 ザ・メンソレータム・カンパニー

 

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 登録番号2622989 登録1991年

 

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・ 登録番号0738994 登録1967年 喜谷和夫

 

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・ 登録番号1629100 登録1978年 株式会社ツムラ

看板では本舗東京津村順天堂となっていました。

 

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・ 登録番号5734839 登録2015年 宇津救命丸株式会社

宇津救命丸(標準文字商標)

一度失効して再度登録したのでは?

 

 この前取り上げた、カモ井さんの、「カモ井

のハイトリ紙」という看板もありましたが、

これの登録はされていませんでした。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 ということで、昔の薬なども出てきま

したが、名前がすごくて、たとえば、強力

せきどめ「セキサール」、「ナホル」、熱の

強力鎮痛剤「トレル」散、「セキチンA」、

「セキドメ」などなど、商標審査基準第3条

第1項第3号の例にしたら、「いーんで

ないかい?」と思われるような商標の

オンパレードでしたね。

 

 ちなみに、商標法の3条1項3号ってなん

じゃい?とか、商標って何?とか、登録

商標と何が違うの?とか、標章と違うの?

とか書きだすと長くなってしまいますので、

今回は割愛しましょう。

 

 さらに、これも3条1項3号該当じゃない

の?という、のんですぐきく頭痛薬

「ありがた」、というのもあったのですが、

登録商標と書かれていましたので、調べて

みましたら、これは、以下のように登録が

されていました。

 

登録番号281454号 1936年登録

 

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 3条1項3号の要件、「普通に用いられる

方法で表示する標章のみからなる商標」に

該当しないと判断されたのでしょうか?

(なにせ、昔の事なので、よくわかりま

せん)

 

 ということで、最後に、尾張時計株式

会社製造の、昔のハエ取り機だと紹介して

いた、「ハイトリック」という特許を

調べて、おしまいに致しましょう。

 

 これは、2つあって、最初の特許は堀江

松治郎さん発明の登録が大正2年1月、

特許23359号と、その改良発明の、登録が

大正4年5月、発明者が今井藤吉さん、

権利者が尾張時計株式会社さんの、特許

27748号で、新しいほうは以下となります。

 

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 第一図の左側の四角な箱の外側に、

ハエが好みそうなにおいの物を塗って

おくと、ハエがこの箱にとまるのですが、

この箱がゼンマイ仕掛けでゆっくりと

左側に回転しているため、ハエさん気が

付かないうちに下の箱に「ハエーッ」と

いいながら落っこちてしまい(「ハエーッ」

っていうかどうかは、私は保証はいたし

ません!!)、右側の網の箱のほうが

明るいので、そちらにハエが移動し、

網箱を抜いた後に、網箱内で、ハエ

さんが殺されてしまい、ハエを捨てる

ことができるんです。

 

 ハエさんにとっては、なんとも迷惑??

な、「ハイトリック」ですね。