知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

三井化学東セロさんの、機能性鮮度保持袋スパッシュ

 この前、住友ベークライトさんの

鮮度保持フィルムを取り上げましたが、

今度は、三井化学東セロさんが

第3回食品産業もったいない大賞を

受賞したというのが出ていますね。

 

http://www.mc-tohcello.co.jp/pdf/news/MCINews(160201j).pdf

 

 商品名はスパッシュというそうで、

繰り返し使えるんだそうで。

 

http://www.mc-tohcello.co.jp/product/performance/spash.html

 

http://www.rakuten.ne.jp/gold/ex-catch/

 

 上記URLを見ると、ウエブでの購入

となっていますが、普通のお店屋さん

では売っていないのでしょうか?

 

 主婦業やっていないので、よくわか

りましぇんです。

 

 この前の鮮度保持フイルムのとき

には、東セロさんは名前だけ取り上げ

ましたが、今回は、東セロさんに焦点を

当てて、調べてみましょう。

 

 まずは、東セロさんの本名?は、

三井化学東セロ株式会社」、設立が

1929年、資本金は34億5千万円、従業員数

978名、事業内容は、包装フィルム事業

産業用フィルム事業、機能シート事業

となっていて、三井化学というぐらい

ですから、三井化学グループなんで

しょうし、さらには三井グループなんで

しょう。

 

 ということで、沿革を見てみると、

2010年に、東セロ(株)と、三井化学

ファブロ(株)の生活資材事業を除く

事業を分割統合し、三井化学東セロ

(株)として三井化学100%子会社として

新発足したんだそうですね。

 

 設立が1929年というのは、東セロ

(東京セロファン紙(株))の設立年だ

そうで、三井化学を抜かして東セロ

さんと呼ぶと、昔の東セロさんと、

新会社がごっちゃになってしまいます

ので、三井化学東セロさんと呼ぶことに

致しましょう。

 

https://www.mc-tohcello.co.jp/

 

 このスパッシュ、ホームページを見て

みると、使えるのは、軟弱野菜、軟弱

野菜って、何じゃい??ということで、

ほうれん草、小松菜、葉ネギ、ナス、

白菜、だそうで、あとは、ハーブ系

野菜のベビーリーフ、ルッコラしょっと、

ワサビ、大葉、さらには果物の苺、

ぶどう、もも、さくらんぼだそうで、

桃など、すぐ柔らかくなってしまい

ますが、どの程度長持ちするんで

しょう?

 

 それでは、三井化学東セロさんの

特許のほうから鮮度保持フィルムを

見てみましょう。

 

 「昔の名前で出ています」という

ことで、東セロさん、三井化学東セロ

さん、及び三井化学ファブロさんの

三つ巴??で、さらにIPCのA23B7/00

「果実または野菜の保存または化学的

熟成」で、えいやーっと絞り込むと、

出ましたね、4件。

 

f:id:oukajinsugawa:20160208124624j:plain

 

 たとえば、特開2011-229460を

見てみると、課題は、「青果物等の

生鮮食品、生花等の鮮度保持に有用で

あり、透明性に優れたプラスチック

製の包装材を提供する。」ことで、

解決手段は、「平均粒径が0.05から

10ミクロン(μm)であり、粒径が

10ミクロン(μm)を越える粒子の

重量が10重量%%未満であるブラック

シリカの粉末を0.01から0.5重量%の

割合で含み、その厚さが10から100

ミクロン(μm)であるプラスチック

フィルム製鮮度保持包装材で、また、

少なくとも1層以上のブラックシリカの

粉末を含む層と、少なくとも1層以上の

ブラックシリカを含まない層との積層

フィルムであることを特徴とするプラス

チックフィルム製鮮度保持包装材」

だそうですが、この出願は、取下擬制

となっており、ほかも審査請求はされて

いないようで、なぜでしょう?

 

f:id:oukajinsugawa:20160208124639j:plain