知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析医療用ロボット編 1 インテュイティブその1

 現在、二足歩行型ロボットの分析を

おこなっていますが、ついでですので、

医療用のロボットも並行して分析して

みましょうかね。

 

 医療関係では、以前にシリーズで、

医療用材料編や歯科医療編、医療ツール

医療機器編、カプセル内視鏡篇などを書いて

来ましたが、今回は医療ツールではなくって、

手術支援ロボットなどの医療用ロボット、

そのものを調べてみましょう。

 

 まあ、医療ロボットといっても、医療ツール

の集合体なわけですが、以前に取り上げた

医療ツールなどは極力省いて、以前に

断片的に取り上げた、インテュイティブサー

ジカルさんの「ダヴィンチ」(正確には「ダ・

ヴィンチ」だそうですが)のようなロボットを

調べてみることに致しましょう。

 

 それでは、レッツラゴー。

 

 前回、インテュイティブサージカルさんは、

2015年2月3日に日本での出願分析

結果を載せましたが、1年経ちましたので、

最新の日本国内出願結果と、USでの出願

状況を調べてみましょう。

(インテュイティブサージカルと書くのは

長いので、今後ISと表記します)

 

(前回のものは、以下です)

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 以下は日本の公開日で、2011年から

表記させていますが、さらに公開数を

増加させていますね。

 

f:id:oukajinsugawa:20160124092820j:plain

 

 それでは、USではどうかというと以下の

ようになっています。

(USの出願公開制度(早期公開制度)の

適用は、2000年11月29日出願以降から

のため、こちらのほうは、公開ではなく、

出願日でのマップにしています)

 

f:id:oukajinsugawa:20160124092849j:plain

 

 公開日と出願日の違い、米国出願から

海外出願へのタイムラグはあるものの、

やはりおひざ元のUS出願が多いですね。

 

 それでは、基本特許はどのようなもの

なのか覗いてみましょう。

 

 と、その前に、ISさんて誰だ?というのを

調べておきましょう。

 

 ホームページは以下となりますが、

前身はスタンフォード大のスタンフォード

研究所(Stanford Research Institute

(SRI International))で、1980年代

後半から、US Armyのためにダヴィンチ

のプロトタイプを研究していたわけで

して。

 

 これを実現するために1995年に

ISは設立されて、現在、本社は

カリフォルニアのサニーベイル、

2015年の売り上げは、$2,384.4

Mil、従業員数3,178名、2015年

9月30日現在で、ダヴィンチの設置

数は3,477台で、USが2,344台、

EU586台、日本が215台、その他

332台だそうですよ。

 

http://www.intuitivesurgical.com/

 

 と、ISさんの企業情報を調べて

みましたが、昔はSRIさんでの研究が

されていたということですので、

基本特許を調べるためには、ISさん

だけを調べるのは片手落ちとなり

ますので、SRIさんも調べる必要が

ありますね。

(特許検索を行う場合には、漏れが

出ないように、このように、企業背景を、

まずは調べておく必要があるんです)

 

 それでは、基本特許はどのように

見つけるんだ?というと、被引用

件数が多ければ多いほど、大体、

基本特許と言っていいわけでして。

(それだけではないですが)

 

 被引用回数って何だ?というのは、

審査において、拒絶理由としてその

文献が何回挙げられたか、というもの

なのですが、残念ながら、プラピ(J-

PlatPat)さんにはこの被引用回数を

調べるシステムがありませんので、

私のほうの商用DBを使って調べて

みましょう。

 

 ということで、次回に続く。