知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

瀬戸鉄工さんの、焼きだしいりこ、焼きいりこ、それとも焼きえび?

 瀬戸鉄工さん、知ってます?

 

 瀬戸鉄工・・・・・。

 

 「瀬戸鉄工」っていうぐらいなん

だから、瀬戸内海にあるのか?というと、

さにあらず、社長さんが瀬戸さんなんで、

瀬戸鉄工なんです。

 

 この会社は、本名??「有限会社

瀬戸鉄工」、設立が1970年、本社は

広島県呉市、従業員数は40人余りと

いう会社です。(呉市も瀬戸内海に

面していますが、瀬戸鉄工さんは、

海には面していないんです)

 

 まあ、瀬戸鉄工というぐらいなので、

鉄工所なんだろうな?と想像するわけ

ですが、こちらも大きく期待を裏切って、

加工食品会社なんです。

 

 知ってました???

 

 知らなかったのは私だけ???

 

 まあ、知ってる人がいたら、よほどの

近くに住んでいる人でしょう。

(といっても、呉市の中心部から30分も

山道を登っていって、やっとたどりつける

会社ですので、呉市の人でも知ってる

人は少ないのでは??)

 

 何で、「鉄工」なんだ?というと、最初は

側溝用の蓋や鉄管と言った金属製品を

家族経営の鉄工所として製造し、その後、

自動車メーカー、弱電メーカーのプラス

チック加工などにも参入してきて、そう

こうするうちに、 食品メーカーの容器作り

をしたりするうちに、イカの粉を焼き固める

機械を発明したりして、どっぷりと食品業界

に漬かってしまい、鉄工所から、加工水産

製造業及び菓子製造業に、華麗な???

ダーイヘーンシーンを遂げてしまったんです。

 

http://setotekkou.co.jp/

 

 熱した鉄板に素材を挟む機械でいろんな

商品を開発しているそうで、黒コショウを

シート状に加工した製品は、日本航空

国際線ファーストクラスの機内食にも

採用されたそうですよ。

 

 ということで、上の業務内容を見て

みると、食品、調味料等の製造・販売と

なっているんです。

 

 どんな研究開発をしているのかを、

特許出願から覗いてみると、特開

2004-135537「食品素材の殺菌方法」

では、食品を素材の風味を損なう

ことなく殺菌するために、上記の

ように、食品素材を加熱し、押しつぶし

つつ加圧する方法や、特許4128063

「乾燥食品」として、栄養分の損失を

少なくし、かつ、保存性を良くする

ために、食品素材を加熱しながら

プレスする方法などがあるんです。

 

 直近では、生の玄米などを加工して、

お湯を入れるとおかゆのようになる

特開2014-33668「食塊形成用食用粉、

食塊形成剤、流動食用粉、流動食

及びその製造方法」があるんです。

 

 これは現在審査中なのですが、

長時間加熱することなく、特定の

ゲル化剤や増粘剤を使用することなく、

材料の有するpHや酵素に依存すること

なく、容易に食塊を形成することが

できる食塊形成用食用粉及び食塊

形成剤、並びに、所望の弱粘着性、

流動性、分散性等を有し、食材が

本来有する風味及び香りを維持できる

流動食用粉、流動食及びその製造方法

を提供するために、植物を、125℃~

300℃に加熱されたステージ上に配

して、平板を用いて50Kg/cm2以上の

圧力で0.5秒間以上押し潰して加熱加圧

処理した後、粉砕処理するんだそう

ですよ。

 

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 ほかの知財活動はどうか?というと、

さすがに意匠関係の出願はないですが、

商標のほうは、調味料の、登録5084715

「縁起良さそうだし」、加工水産物等

での、登録5324153 「天恵皆喜」、

ごま塩等での、登録5725300 「淡雪」

などがあり、以下のように、テレビ

新広島などでも取り上げられています

ので、広島では有名??なのかも??

(広島に住んでいないので、よく

わかりません、です、はい。)

 

http://www.yakiiriko.com/