知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

J-PlatPatを使い倒そう  その7  簡易検索のメリット・デメリット

 それでは、今回は、簡易検索のメリット・

デメリットを調べて行きましょう。

 

 まず、メリットとしては、特許・実用

新案の場合、そのうち説明する、「特許・

実用新案テキスト検索」では、ヒット数が

1000件を超えると(つまり、1000件まで

は大丈夫ですが、1001件になると、アウチ

という意味です)「検索結果なんて表示

してやんないもんねー」と言われてしまい、

日にちを指定したりして、1000件以下に

絞り込む必要があるんですが、簡易検索の

場合には、テキトーに1000件抽出して

表示してくれるんです。

 

 なぜ「テキトー」と書いたかというと、

以下のような理由からなんです。

 

 例として「ライオン株式会社」で検索

すると、「特許・実用新案テキスト検索」

では直近のものから以下のようになります。

f:id:oukajinsugawa:20151127104852j:plain

  

 これが、簡易検索のほうでは、以下の

表示となります。

f:id:oukajinsugawa:20151127104919j:plain

 

 さらに、「特許・実用新案テキスト検索」

での特開2014-172877」の近くを見てみると、

簡易検索では、表示されないものが出るん

です。

 

f:id:oukajinsugawa:20151127104943j:plain

 

 「なーんでかっ?」

 

 ということで、INPITさんに、簡易検索で

表示してくれる文献の抽出方法を、問い

合わせたのですが、INPITさんでも、わか

らないそうです。

 

 簡易検索恐るべし!!!

(「どーでもいーこと聞いてくる、いつ

ものバカからこんな問い合わせがあったぞ」、

ということで、「知らないのでは沽券に

かかわる」とか言いながら、そのうち

抽出方法を、調べてくれるかもしれま

せんが???)

 

 まー、簡易検索で、「雰囲気だけ楽しめ

ればえーんでないかい?」というところで

しょうか。

(「メリットでもなんでもねーじゃん」

というのは、さらっとスルー致しま

しょう)

 

 じゃあ、デメリットは何だ?というと、

意匠の場合、「意匠公報テキスト検索」

の場合、一覧表示では、下のように

イメージをパッとつかめるんですが、

簡易検索の場合には、一覧表示に

してから、一つ一つ文献をクリックしな

いと、内容がわからないんです。

(ちなみに、この前も説明しましたが、

「イメージがありません」というのは、

秘密意匠になりますよ)

 

・意匠公報テキスト検索の一覧表示

f:id:oukajinsugawa:20151127105103j:plain

 

 

 ・簡易検索の一覧表示

f:id:oukajinsugawa:20151127105145j:plain

 

 ということで、簡易検索のメリット・

デメリットの主なものをまとめると、

以下のようになります。

 

1 簡易検索のメリット

 

・ 出願人で特・実、意、商を調べる場合には

  簡単

 

・ 大企業の出願の雰囲気を探るときには

  1000件を表示してくれるので簡単

 

・ どの程度の数の出願(意・商の場合は登録

  も含む)があるかを調べるには簡単

 

2 簡易検索のデメリット

 

・ 検索方法がよくわかっていないと、情報に

 信頼性なし

 

・ 出願数が多い企業を調べる場合、意匠の

  内容を見るには不便

 

・ 1000件以上の出願を調べる場合、最新の

 公開情報が漏れる

 

 ということで、さらにいろいろありますが、

まあ、簡易検索は、簡易的に雰囲気を

掴む場合に使用して、詳細を調べる

場合には、これから説明していく方法で、

検索をかけて行きましょう。