知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

アボットさんちの血糖値センサー

 イギリスで働いていたときに、アボット

さんがいましたが、結構多い名字なんで

しょうかね。

 

 ハーレイダビッドソンは有名ですが、

HarleyさんとDavidsonさんが起こした

会社で、やはり同僚にHarleyさんが

いましたが、呼び名はハーリーさん

でした、

 

 DavidsonさんはDavidさんの息子なので

Davidsonなわけでして、おんなじように、

McDonaldはDonaldさんの息子という

意味ですね。

 

 我々は、「マ」のところを強く発音して

「まくどなるど」と行ったり、マックと

言ったりするわけですが、ほんとのアク

セントは、Doのところで、「(むく)

だーなるど」なわけでして、マックと

言った場合には、「息子さん」と言って

いるのとおんなじですね。

 

 ロサンゼルスの場合にも、Losの

Angelsで、スペイン語で、「The 天使達」

という意味で、ロス、ロスと言っていますが、

The、Theと言っていることになるんです。

スペイン語読みでは、ロスアンヘルス」

ですが)

 

 ということなのですが、「何、わけの

わかんねーこと書いてんだよー、日本人

なんだからそんなのかんけーねーんだよ、

ぐだぐだ書いてねーで、早く用件に入れ」、

と言われてしまいそうですので、本日の

本題に入りましょう。

 

 以下の記事に、米Abbott Laboratories

社が、採血なしに血糖値を測定できるセン

サーを、医療機器として承認申請、という

記事が出ています。

 

http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/112701351/?ST=ndh&P=1

 

 記事を見ると、全然痛くないのか?と

思ってしまいますが、写真を良く見ると、

針のようなものが出ていますので、痛く

ないというわけではなさそうです

 

 直径500円玉大と書いてありますので、

その比率からすると、針のようなものの

長さは、3~4㎜程度でしょうから、

やっぱり痛いんでしょうね。

 

 ということで、記事では、これ以上の

情報がありませんので、ちょっと調べて

みましょう。

 

 まずは、アボットさんて、どんな会社

なんだ?というと、1888年に、その名の

通り、アボットさんが起こした、本社が

アメリカのイリノイにある会社なわけ

でして。

 

http://www.abbott.com/

 

 正式名称は、「Abbot Laboratories

Company」、2014年のANNUAL REPORT

によると、総売り上げが、$20,247mil、

従業員数6,9000名、W/Wでの拠点数

150か国以上で、事業内訳を貼り付け

させてもらうと、以下になっています。

 

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 NUTRITION事業では、以下ようなものが

あるんです。

 

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  糖尿病関係はMEDICAL DEVICESに

振り分けられており、DIABETES(糖尿病)

CAREとなっています。

 

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 ちなみに、日本のホームページは、

以下になりますよ。

 

http://www.abbott.co.jp/

 

 それでは、それではということで、

アボットさんの日本での特許出願数を

見てみると、1500件以上も出ており、

上のほうから7つ挙げると以下の

ようになっており、診断したり、分析

したりする関係が多いんですね。

 

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 それでは、最後に、今回の目的である、

血糖値センサーを調べてみましょう。

 

 調べてみると、特表2004-531281

「診断検査法のために患者から間質液を

得る装置および方法」となっており、

登録は2008年、登録番号4198986号、

2015年も、継続して、年金が支払われて

います。

 

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 要約は、「患者の身体内の血糖値の

監視に使用するために患者から間質液

試料を得る装置。この装置は、空洞を

取り囲む壁を有する中空管を備え、

前記管の壁が多数の孔を含む」と

なっており、

 

【請求項1】では、「空洞を取り囲む

壁を備える中空管を備え、前記中空管が

第1の端部および第2の端部を有し、

前記壁が前記第1の端部から前記第2の

端部まで及び、前記壁内に形成された

多数の孔を有する、患者の皮膚内に

形成した開口から流体を抜き取るのに

適した装置」で、

 

【請求項3】では、「前記管が長さ約2㎜

から約10㎜の範囲である請求項1に記載の

装置」であったり、

 

【請求項5】では、「前記管の内径が約

0.25㎜から約1.25㎜の範囲である請求項

1に記載の装置」であったり、

 

【請求項6】では、「前記管の外径が約

0.45㎜から約2.25㎜の範囲である請求項1に

記載の装置」であったり、

 

【請求項17】では、「(a)請求項1に

記載の装置を前記患者の前記身体内に挿入

するステップ、および(b)前記患者の前記

身体から間質液を収集し、前記間質液が

前記管の前記第1の端部から出るステップ、

を含む、患者の身体から間質液を得る

ための方法」であったり、

 

【請求項18】では、「前記収集した間質液

から血糖値を決定するステップをさらに

含む請求項17に記載の方法」だったり

するとのことですよ。

 

 ということで、「痛くしないでね???」

ということで、研究を加速していただいて、

無痛のものをさらに開発して欲しいものです。