この前、特許技術分類のIPCには分類が
ないのに、日本では、特許庁さんが親切にも、
特別に??、IPC欄に「0000 0/00」を割り
振ってくれている特許出願があることを
書いてみました。
この割り振られている名前を特許庁さんで
何と言っているのか知りませんが、WEBで
このことについて書いている方の文言を見て
みると、「分類不能特許」とか、「分類不能」
とか、「分類不可能な特許」とか「未分類特許」
とか、いろいろ書かれていますが、一体、
何て呼べばいいんでしょうね。
以下のように、公開文献に「分類不能」と
記載されているものもありますので、IPC
分類不能特許出願とでも呼べばいいんで
しょうか?
さらに、公開公報を調べると、2003年公開
までは「分類不能」と表記されていたようで、
2004年の公開頃からは、「0000 0/00」の
表記になったようです。
(IPDLやプラピさんのテキスト検索画面では、
「0000 0/00」ですが)
IPDLではこの「0000 0/00」の検索をできた
のですが、残念ながら、プラピ(J-PlatPat)
さんになってからは、検索できなくなってしまい
ましたので、私のほうで検索して、まあ、呼び
方は知りませんが、この「0000 0/00」に、
さらに深く迫ってみようではあーりませんか、と
いうシリーズ企画をやってみたいと思います。
(ただし、プラピに「0000 0/00」と打ち込んでも
検索はできませんが、以下のように、「0000」が
ついているものは、プラピの検索結果で出て
来るんですよ。)
ということで、「0000」 その1です。
まずは、「0000」(長いので、短縮します)が
割り振られている出願ってどれぐらいあんのか?
ということですが、出願日が1996年から
現在までで(2014年1月出願まで公開されて
いました)、357件でした。
それでは、どんな内容のものが「0000」に
割り振られているのか?というと、ダークマター
とか、宇宙の年齢、大陸移動、とか、「発明とは
なり得ませんよー」となっている、自然法則に
反するものや、自然法則それ自体などが
この「0000」に割り振られているようです。
(推測です)
といっても、調べると、ビジネス関連発明が
出始めた頃から2007年ごろまでのビジネス
関連発明(俗に言うビジネスモデル特許ですね)
は、この「0000」に割り振られていたようで、
80件程度が含まれています。
これは、最初は、「自然法則を利用して
いないよね」ということで、「0000」に
割り振られて、2007年頃からIPCの
正式技術分類に割り振られるように
なったのかもしれません。
(私のいい加減な推測ですので、間違って
いたらごめんなさい)
それでは、これらの出願で、特許になって
いるのってあんのか?ということなのですが、
「技術分類がねーんだから特許になるはず
ねーよなー」などと、いつものつぶやきシロー
さん状態で調べると、「あーら不思議」、
あるんですね、これが。
2件だけ。
「えー??」ですよね。
以下のように、確かに「0000」ですよね。
しかーし、なぜだか登録されちゃってるんです。
ということで、毎度毎度の漫談の堺すすむさん
調で、
「なーんでかっ?」
「それはね、後で、再度IPCが割り振られた
からっ。」
ということで、登録されたものを見ると、
以下のように正式分類が割り振られて
いるんです。
もちろん、PDFでの公報も、公開公報は
「0000」になっていますし、登録公報は、
上の正式IPCとなっていますよ。
審査書類を見ると、拒絶理由通知は
おこなわれずに、一発登録になっています
ので、出願人の方が、「IPCが間違ってん
じゃん、とんでもハップン」(古いですね)と
言ったんではなくて、特許庁さんが、自ら
付け直したんですね。
登録のもう1件のほうも、後で、IPCが
正しいものに割り振られていました。
見てみると、後で再度IPCが割り振られて
いるのがあと9件ありましたが、これらは、
審査請求せず、みなし取下げとなったり、
拒絶となっていましたし、そのまま「0000」の
もので登録となったものはありませんでした。
ということで、特許出願公開文献のIPC
欄で、「0000 0/00」とか「分類不能」と
なっているものは登録とはなりませんが、
後で、再分類されて正式な技術分類が割り
振られれば、登録される可能性があるん
です。
明日は、「それでは、「0000」となって
いるものは、どんな理由で拒絶されて
しまうのか?」というのを調べてみよう
ではあーりませんか。
それでは、また。