前回からの続きで、それではFタームの
テーマによる解決策にはどんなものがあるかを
調べると、以下のようになっていました。
これは、走行状態における操行制御の
Fタームテーマコード3D232はFIのB62D
の6/00から6/10までを展開したもの
なので、当然といえば当然なのですが、
そのほかのパワステ、駆動装置関連
制御等は、メカや電気の詳細分析と
なり、見てもあまりおもしろくありま
せんので(メカや電気の関係者は興味が
あるでしょうが)、走行状態に応じる
走行制御だけをさらに調べてみましょう。
まずは、自動走行(操行?)の制御目的
の多い順は、以下になっていました。
研究内容は、大体、自動運転時の操舵
安定性や感覚的なもの、センサー等が
故障した場合の安全性にわけられるの
ではないでしょうか。
これらを制御するためには、制御入力
ごとの制御出力パターンや制御方式(油圧
式とか、ポンプ処理、流量制御等)等いろいろ
あるのですが、細かくなるので、これらは
省いて、次は、どんな走行状態での研究が
多いかを見てみると以下のようになって
います。
定速走行時の制御の研究が多いのか
と思っていましたが、旋回時の制御研究
が多いんですね。
まあ、考えてみると、定速走行時はそんなに
制御は必要ないのかもしれません。
上のマップを見ると、停止時というのも
あるのですが、「車が停止しているときも
何かやるのか?」というところなのですが、
このFタームは、実は、エンジン停止時も
含むのですが、停車中などの制御のこと
なんです。
ということで、ちょっと内容を覗いてみま
しょう。
・ 特開2012-116257 パワーステアリング装置
日立オートモティブシステムズ株式会社
【課題】アイドルストップ機能を有する
自動車に搭載されるパワーステアリング
装置において、電動モータが発電状態と
なったときに発生する起電力から電動
モータ駆動用のインバータを保護しつつ、
アイドルストップ中の消費電力を低減する。
【解決手段】アイドルストップ中であるか
否かを判定するアイドルストップ状態
判定手段と、上記電動モータが発電
状態にあるか否かを判定する発電
状態判定手段と、を設け、アイドル
ストップ状態判定手段がアイドル
ストップ中でないと判定している場合、
少なくとも上記電動モータが発電
状態にあると上記発電状態判定
手段が判定しているときに弱め
界磁制御を行う一方、上記アイドル
ストップ状態判定手段がエンジンの
自動停止中であると判定している
場合には弱め界磁制御を停止する。
・ 特開2011-202616 アイドルストップ制御装置
株式会社デンソー
【課題】所定速度以上の操舵速度でステア
リングを操舵すると、所定期間中、操舵力の
アシスト力を確保するアイドルストップ制御
装置を提供する。
【解決手段】アイドルストップ制御装置は、
ステアリングの操舵速度が所定速度以上
の場合、アイドルストップの禁止条件が
成立していると判断し、カウンタをクリア
する。アイドルストップ制御装置は、
アイドルストップ中であれば、エンジンの
再始動を指令し、フラグを1にしてアイドル
ストップを禁止する。操舵速度が所定速度
以上になってから、所定速度未満になると
、アイドルストップ制御装置は、加算中の
カウンタがCT1≦N1の場合、アイドル
ストップを禁止し、CT1>N1になると、
フラグを0にしてアイドルストップを許可
する。
ということで、あとは、そのほかに、どの
ような車種の研究が多いのかを調べると、
圧倒的に一般車両(乗用車ですね)が多い
ですよ。