知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

オリンピックの用具メーカーさん その2

 昨日の続きです。

 

・ 双洋貿易:馬術用具

 正式名称「双洋貿易株式会社」、本社

神戸、設立1966年、資本金1千万円、

売上高は25億円、従業員数50名、

事業内容は、.馬具/乗馬用品、厩舎/

乗馬施設に係る各種用具、.社交ダン

衣装用品、コンテナ輸入販売等です。

http://www.soyonet.co.jp/index.html

 日本馬術連盟ナショナルチームへは、

2010年から用具提供スタート。

 

・ 日本卓球:卓球ボール

 ピンポン玉ですね。

 正式名称は日本卓球株式会社、

創業は1920年、本社は神田、資本金

9,600万円、社員数100名、事業は、

卓球ボールをはじめ、ラバー、

ラケット、卓球台、ウェア、

シューズ等の卓球用品。 

石川佳純選手が契約選手になって

いますよ。

http://www.nittaku.com/

 このピンポン玉は、1983年の世界

選手権を初めとして、2012年のロンドン

オリンピックなどで使われています。

 

 話は違いますが、ピンポン玉1個が

できるまでに、5~6か月かかるそうです。

 

http://www.news-postseven.com/archives/20120803_134927.html?PAGE=1

 

・ 三英:卓球台

 正式名称株式会社三英、本社

千葉県流山、設立1962年、資本金

9,500万円、事業は、公園施設・

スポーツ器具の製造・販売。 

コンクリート基礎に代わるグランド

スクリューなどは、太陽光発電設備

などにも使われており、卓球台だけ

ではないんです。

http://www.sanei-net.co.jp/index.html

 この卓球台は、世界選手権や、1992年の

バルセロナオリンピックなどで使われ

ており、2016年のリオ五輪でも公式プロ

バイダ―となっています。

 

・ 東洋造機:テニスラケットガット張り機

 正式名称「東洋造機株式会社」、

本社埼玉新座、設立1973年、

資本金1,000万円、事業内容は、

コンピューターガット張り機、手動式

ガット張り機、各種自動機開発製造。

http://www.toyoz.co.jp/

 北京、ロンドン五輪や、全豪オープン

などで採用されています。

 

・ ノースセール・ジャパン:ヨットの帆

 正式名称「North Sails」は米国North

Technology Groupに属し、「ノース

セール・ジャパン」はその日本法人

フランチャイズだそうです)で、

本社は横浜。

http://www.jp.northsails.com/

 ワンデザインセールでは、1996年の

アトランタから2012年のロンドン五輪

まで、連続して日本でデザイン、製造

された470級セールを使用したチーム

が金メダル8個を含む23個のメダルを

獲得したそうです。

 

・ 野田鶴声社:審判用ホイッスル

 正式名称「株式会社野田鶴声社」、

ハーモニカ、鉄琴などの音響玩具

メーカーとして1919年に創業、本社は

葛飾、1968年からホイッスルの製造

を開始し、ワールドカップ等に採用

されています。

http://www.geocities.jp/nodakakuseisha/

 この企業は超有名で、テレビなどで

繰返し取り上げられている小さな巨人

です。

 

・ 早川繊維工業:柔道衣

 創業は1918年、本社大阪柏原、

柔道、空手、剣道、居合、なぎなた

など日本の武道用の着衣を作っており、

相撲の「まわし」も作っているんです。

http://www.kusakura.co.jp/

 柔道畳も作っており、毎年のように

国体で採用されています。

 

・ 山本光学トライアスロン用ゴーグル

 正式名称「山本光学株式会社」、本社

大阪、創業1911年、資本金約2億3千

百万円、事業内容は、スポーツ用品・

眼鏡・サングラス・光学機器・バイ

ヘルメット、産業要保護具の製造販売。

http://www.yamamoto-kogaku.co.jp/

 1977年に、米国スキー連盟よりスキー

用具供給メーカーとなり、「SWANS」の

登録商標は20件以上、私も、スキー

ゴーグルでSWANSを使っていました。

 

 このほかに、新聞で取り上げられて

いないものをちょっと書いてみましょう。

 

・ オーエックスエンジニアリング:スポーツ車いす

 正式名称「株式会社オーエックス

エンジニアリング」、設立1988年、

本社は千葉、資本金1億5千万円、

従業員数40名、事業内容は、車いす

自転車の開発・製造・販売で、ワンちゃん

用の車いすなどもあるんです。

http://www.oxgroup.co.jp/

 長野、シドニーアテネ、北京などの

パラリンピックでメダルを獲得し、テニスの

国枝選手も使っています。

 

 ということで小さな企業を見てきま

したが、大企業はどうか?というところで、

ヨネックスさんを取り上げてみましょう。

 

 ヨネックスさんの正式名称は、

「ヨネックス株式会社」、本社文京区、

創業1946年、資本金47億660万円、

売上高は476億円、連結従業員数

1,442名、事業内容はスポーツ用品の

製造販売、ゴルフ場の運営。

 

http://www.yonex.co.jp/

 

 ヨネックスさんは、1957年に

バドミントンに的を絞ってラケットの

製造を開始し、1963年バドミントン

ラケットの生産・販売で日本一を

達成、その後アルミ製テニスラケット

にも進出し、テニス事業に参入。

 

 シャトルは、公開競技だった1988年の

ソウル五輪から採用され、7大会連続で、

バドミントン公式球に採用されている

そうです。

 

 ということで、この前の朝日新聞

ヨネックスさんが取り上げられており、

ロンドン五輪シャトル製造1万800

個」という記事がでていました。

 

 この記事によると、バドミントンの

シャトルは、スマッシュの初速が400

キロを超えることもあるそうで、16本の

水鳥の羽を使うのですが、ラリーに

持ちこたえる耐久力に加え、飛行

距離、回転数、軌道など、一定の

品質が求められるんだそうです。

 

 一番の難しさは、本物の鳥の羽根を

使うことにあるそうで、当然、1本

1本品質がばらばらで、単純に作れる

製品ではないんだそうで、同じような

曲がり具合の羽根をそろえてコルクに

植えつけるため、大半が手作業だ

そうですが、それでもロンドンオリン

ピックでは、1万800個を出荷した

そうです。

 

 高級シャトルの原料は、食用ガチョウ

の羽根だそうで、シャトルのために

飼われているわけではないし、1羽から

取れる羽根が14 本と1個のシャトルにも

満たないそうです。

 

 ということで、どんな研究開発を

おこなっているのか出願公開で見てみると、

トータル77件と少ないものの、一番多い

のはバドミントン関係のラケット、

シャトルコックなどで、やはり、シャトル

コック用の人工羽根というのが、2010年

から7件出願されていて、最近は、

人工羽根を、一生懸命研究している

ようです。

 

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 ちなみに、話は違いますが、2016年の

リオのオリンピックでは、車はアウディー、

ユニフォームはナイキが公式サプライヤー

だそうですよ。

 

http://www.olympic.org/suppliers

 

 ちなみにちなみに、リオ五輪、パラリン

ピックの「日本選手団」への公式スポーツ

ウエア(ジャージですね)の提供は、

アシックスさんだそうですが、1着10万円

以上にもなるため、市販の予定はないそう

です。

 

 尚、フェンシングの太田選手が使う剣の

グリップ(ヒルト)は、スポーツ製品の会社

ではない、二ダック精密という会社が作って

いる特注品で、二ダック精密さんは、以下と

なります。

 

・ 二ダック精密株式会社

設立は昭和52年、本社は福島県相馬市

資本金5,000万円、年商12億円、従業員数

125名、事業内容 は、航空宇宙・防衛機器、

電子・通信機器、光学機器、医療機器、

流体機器、計測機器、印刷機械、繊維機械、

工作機械、遠心分離機、粉砕機など。

 

http://www.nidakseimitsu.co.jp/

 

 

2016年8月10日追記:

 メダルをもらうときに選手が着ている

ジャージ、かっこいいですね。

(胸にアシックスのマークがついています)

 

 市販の予定はないとのことですが、もしか

すると、生地など安く抑えて、売り出される

かもしれません。

 

 太田選手は1回戦で負けてしまいましたが。

 

 リオ五輪での日本の柔道衣は、ミズノさんの

ロゴが入っていますね。

 

 他の国の選手もミズノさんのロゴが入っている

国が多いですが、日本の選手への公式プロバイ

ダーなのは確かですが、海外すべてへの公式

プロバイダーなのかはよくわかりませんので、

暇な方は、柔道を見るときに、腕部や脛部などに

ロゴマークが縫い付けてありますので、観察

してみてください。

(卓球の水谷選手の胸にもミズノのマークが

ついていましたし、競泳キャップ(瀬戸選手は

arenaブランドのキャップでしたので、競泳

キャップは選手によって違うようです)、体操の

ユニフォームもミズノさんでしたが、男子の

サッカーユニフォームはアディダスさんでし

たので、競技を見るときに、ユニフォームの

ロゴマークを探すのも、新たな楽しみ方かも???)