知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

オリンピックとミカサさん

 テレビ新広島の日曜朝9時30分からの

30分番組で、八嶋智人さんが出ている

「そーだったのカンパニー」という番組を

ご存知でしょうか。

 

 放送されているのは、このほかに、岡山

放送、山陰中央テレビで、テレビ山口では、

土曜の午後5時から放送されています。

 

 と言っても「バカヤロー、おれは、東京に

住んでるんで、そんなのわかるわけねーだ

ろう」という方が大半ではないかと思います。

 

 この番組は、中国地方5県の会社を紹介

する番組なんです。

 

 この番組で以前に取り上げられた企業

で、「株式会社ミカサ」さんというのが

ありました。

 

 この企業がテレビで取り上げられたのは、

オリンピックのバレーボールの公式球に

認定され続けているからで、東京オリン

ピックの公式球の認定はこれからですが、

今後、東京オリンピックでも採用されると

いいですね。

 

 ウエブで「株式会社ミカサ」と打ち込むと、

東京にある電子部品商社の「株式会社

ミカサ」、大分にあるトイレ関連の「株式

会社ミカサ」、長野にある梱包関連の

「株式会社ミカサ」などが出てくるのですが、

今回の「株式会社ミカサ」さんは、本社が

広島、創業大正6年、資本金1億2千万円、

年商82億5千4百万円、従業員数136名、

事業内容は、ゴム軸受け、ベアリング等の

工業用品、スポーツ用品はバレーボール

だけでなく、サッカー、バスケ、ハンドボール

ドッジボール水球等の競技用ボールや各種

スポーツ用品となっています。

 

http://www.mikasasports.co.jp/

 

 テレビでは、オリンピックの認定球に

選ばれるのには、「品質の良さは当然

のことながら、国際バレーボール連盟

から出されるラリーが続くボール」が

必要なんだと言っていました。

 

 知らなかったですね。  

 

 まあ、ラリーが続けば手に汗握る熱戦に

なり、おもしろいと言っちゃー、おもしろい

わけで。

 

 ということで、特許の出願公開を調べると、

特開2008-049147「ボール」では、トスや

サーブなどプレイトータルでのコントロール

性及びボールの飛行時の失速度合いの滑

らかさに優れ、従来にない立体感のある

意匠性に優れた外観を有し、十分な表面

摩耗強度を兼ね備えたものにするために、

繊維基材の表面に高分子弾性体被覆層が

積層され、該被覆層表面に連続する凸部と

不連続な凹部が形成され、該不連続な

凹部が平均間隔0.5~3mmで形成されて

おり、該凹部は深さ50~500μm、個々の

凹部の垂直投影面積が1~5mm2、被覆層

表面積に対する個々の凹部の垂直投影

面積の総和の割合が3~30%にするんだ

そうです。

 

 いろいろあるんですね。

 

 ちなみに、競技用ボールの「モルテン」も

広島にあり、テレビによると、モルテンが

シェア日本一だそうですよ。

 

http://www.tbs.co.jp/gacchiri/archives/20130303/4.html

 

http://www.molten.co.jp/corporate/jp/about/outline/index.html

 

 話は違いますが、2014年のサッカー

ワールドカップと、2015年の女子

サッカーワールドカップでの公式

試合球はドイツのアディダスでしたね。

 

 公式球とはちょっと違いますが、

日経産業新聞によると、オリンピックで

採用されたりしている日本の中小

メーカーは、以下のようになって

いるんだそうです。

日経産業新聞2015年7月10日号から

抜粋編集)

 

・セノー:バレーボール器具

 正式名所は、セノー株式会社、

本社は千葉県の松戸、創業明治41年、

資本金2億50万円、売上高約96億円、

連結従業員数342名、営業品目は

体育施設機器器具設計施工販売(競技

スポーツ・フィットネス・福祉)で、

バスケットゴール、体操器具、

トレーニングバイクなどあります。

http://www.senoh.jp/

 1964年の東京オリンピックからほぼ

一貫し提供してきたようですが、リオ

五輪では採用されなかったそうです。

2010年から企業再生支援機構

支援を受けていたからでしょうか?

(現在は、2012年からミズノの傘下に

入っています)

 

・ ウエサカティー・イー:重量挙げ用バーベル

 正式名称「株式会社ウエサカティー・イー」、

本社墨田区東京スカイツリーから直線

距離で700mぐらいです)、創業1996年、

資本金2,600万円、従業員数14名、主な

製品は、スポーツ用具、公園遊具等。

http://www.uesaka.co.jp/top2.html

 昨年9月のテレビ東京和風総本家

という番組では、「達人と職人」という

お題で、三宅宏実選手が使っていると

いうことで、取り上げられていました。

オリンピックでは過去6回の採用だ

そうです。

 

・ ササキスポーツ:新体操ウエア・器具

 正式名称「株式会社ササキスポーツ」、

本社世田谷、創立1962年、資本金2,000

万円、従業員数55名、事業内容は、体操

競技、新体操競技における器具、手具、

衣装、各種スポーツウェア等、校内売店

運営、学校体操着の販売 だそうです。

http://sasaki-sports.co.jp/index.html

 ホームページでは、日本体操協会や、

ブルガリア新体操連盟オフィシャル

サプライヤーなどど書かれています。

 

・ ニシ・スポーツ:陸上競技用具(ハンマー、ハードルなど)

 正式名称「株式会社ニシ・スポーツ」、

創業1951年、本社江東区、資本金

2,400万円、従業員数116名、事業

内容は陸上競技専用機器・陸上競技

運営システム・ウエア・トレーニング

機器・ロードレース計時システム 等。

http://www.nishi.com/

 世界選手権やオリンピックで、ハンマー、

砲丸、円盤、やり等が採用されています。

 

 ちなみに砲丸は、富士見市の家族経営、

「辻谷工業」さんのものが、世界で唯一

完全に真ん中に重心がある砲丸と言われ、

オリンピックに提供されて、アトランタ

シドニーアテネと3大会連続で、

この砲丸を使用した選手が、金、銀、

銅を独占という超有名製品だったの

ですが、残念ながら、2008年の北京

オリンピックからは、砲丸提供を

おこなっていませんね。

 

http://diamond.jp/articles/-/21500

 

 「辻谷工業」とWEBで打ち込むと、

このほかに、沢山、記事が出てきますよ。

 

 ということで、明日に続く。