知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許分析自動車自動運転編 20 衝突回避手段詳細 その2

 前回の続きです。

 

・ 特開2008-305421  車両用走行支援装置

トヨタ自動車株式会社

【課題】 障害物検出手段としてレーダと

画像認識に加え、運転者の脇見検出

手段を用いて走行支援を行う車両用

走行支援装置において、各検出手段の

検出結果に応じた適切な支援制御を

設定した車両用走行支援装置を提供

する。

【解決手段】 レーダ(ミリ波)による

障害物検出結果と、画像認識による

障害物検出結果を照合して、両者で

検出した場合とそれぞれのみで検出

した場合に分岐する。これに脇見

運転の判断を加味して、分岐を行い、

分岐結果に応じて走行支援制御の

開始条件を変更することで、運転者の

注意に応じた支援制御を実行する。

 

 ということで、こちらの発明は、完全な

自動運転ではなくて、運転支援のために、

レーダーおよび画像認識を使用して

障害物を検出したりするんです。

 

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・ 特開2010-015450 衝突防止装置

トヨタ自動車株式会社

【課題】 不要動作の低減と衝突防止の

動作速度の向上とを両立させることが

可能な衝突防止装置を提供する。

【解決手段】 ミリ波レーダセンサ等が

検出した障害物と自車両Vとの衝突

回避及び被害軽減を行なう衝突防止

制御部を備え、衝突防止制御部は、

自車両Vのカーブ走行時は作動を

抑制する。よって、カーブの路側物O

等による不要動作を低減できる。

自車両Vがカーブ入口Sに位置して

いるかは、道路情報取得部が取得した

道路情報により判定するため、舵角

の変動後にカーブ走行中と判定する

場合に比べて、判定の遅れによる

不要動作を防止できる。自車両Vが

カーブ出口Eに位置しているかは、

車両状態量取得部32が取得した

旋回状態に関する車両状態量に

より判定するため、自車両Vが旋回

していないことが検知された早期に

作動の抑制を解除し、直線路で衝突

防止の効果を向上できる。

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・ 特開2010-003002 衝突予測装置

トヨタ自動車株式会社

【課題】 物体との衝突部位の予測精度を

向上させることができる衝突予測装置を

提供する。

【解決手段】 衝突予測装置は、自車両

周辺の障害物を検出すると共に、自車両が

走行する道路のカーブ半径を推定し、

その推定カーブ半径の微分値を算出

する。そして、衝突予測装置は、推定

カーブ半径の微分値をR補正係数で

補正して推定カーブ半径微分係数

算出し、その推定カーブ半径微分係数

用いて、自車両の部位区間毎に蓄積

された衝突確率の積算値を補正する。

そして、衝突予測装置は、自車両に

おける障害物との衝突部位を予測し、

上記の推定カーブ半径微分係数を用

いて、衝突確率の積算上げ幅を設定

する。そして、衝突予測装置は、該当

する衝突部位における衝突確率の

積算値に対して今回の衝突確率を

積算上げ幅の分だけ加算し、衝突部位

毎の衝突確率の積算値に基づいて、

自車両のある部位区間に障害物が

衝突するかどうかを判定する。

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 このように、ちょっとだけですが詳細を

見てみましたが、一口に自動運転といっても、

かなりの検出手段と制御手段が必要な

ようで、我々素人が考えているようなナイト

ライダー??というのは、結構難しいんですね。