知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許分析自動車自動運転編 19 衝突回避手段詳細

 前回の衝突検出手段を企業別に

見てみましょう。

 

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 トヨタさんや、マツダさんは万遍なく

研究をしているようですが、レーザ光

(5H181CC03)などは、研究が少なく、

三菱電機のような電気屋さんは、

得意のレーダ方式(5H181CC14)や

電波を利用する(5H181CC12)などが

多く、富士通テンさんは撮像手段

(5H181CC04)の研究が多いようです。

 

 それでは、障害物等とのそれぞれの

検出手段はどうなっているのかというと、

追従運転や他の車両との衝突防止、

カーブや視界不良の場合には、以下の

ように、レーダーや電波を使用するのが

多いようです。

 

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 障害物などの検知には、やはり撮像に

よるものもまだ多いんですね。

 

 それでは、これらの技術をちょっと、

覗いてみましょう。

 

・ 特開2011-000938 障害物認識装置

トヨタ自動車株式会社

【課題】本発明は、車体が傾いた場合でも

適切に障害物を認識することができる

障害物認識装置を提供することを課題とする。

【解決手段】移動体に搭載される障害物

認識装置であって、移動体の周辺の

物体を検出する物体検出手段と、移動体の

車体の傾斜に応じて物体検出手段で

検出可能な走行面の領域を算出する

面領域算出手段とを備え、物体検出

手段で検出した物体のうち面領域算出

手段で算出した走行面の領域に存在

する物体を障害物として認識しないことを

特徴とする、ということだそうで、車体が

傾いたりすると、なかなか正確な判断が

できないんですね。

 

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・ 特開2010-066815

人物検出装置、人物検出プログラム、作動制御装置、および衝突緩和装置

株式会社デンソー

【課題】対象物が人物であるか否かを

精度よく識別できるようにする技術を

提供する。

【解決手段】衝突緩和装置は作動判定

処理において、画像センサから取得

した画像に基づいて検出された対象物の

外観に関するパラメータと人物に関する

比較用パラメータとが一致する度合いに

応じて、対象物が人物である確率を表す

人物確率を演算し、人物確率が予め設定

された人物閾値以上である場合に対象物が

人物であると判定する。ただし、対象物を

検出する際の検出環境に対応する人物の

存在確率に応じた補正値を利用して、

人物閾値を補正する。この補正の際には、

人物の存在確率が高くなるにつれて

対象物が人物であると判定されやすく

なるようする、んだそうで、やはり人物

重視ですね。

 

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