知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

マッサージチェア

 この前、理美容椅子の話をしました。

 

oukajinsugawa.hatenadiary.jp

 

 「高いけれども買いたいんだけれども、

すんげー高くて買えねーなー」という、

「買うのか、買わねーのか、はっきり

しろい!!」というマッサージチェア

いうのもありますね。

 

 あったら便利なんだけれども、別に

なくても困らない、値段がビミョーで、

二の足を踏んでしまうという椅子ですね。

(そう思っているのは貧乏人の私だけ?)

 

 マッサージチェアってどの程度の家庭

普及率なんでしょう?

 

 てなことで、「マッサージチェア家庭普及率」

と、やほーで打ち込んでみると、下のように、

家庭のマッサージチェア普及率、7割以上を

「目標に」などというのが出てきました。

 

http://mag.sendenkaigi.com/senden/201402/ad-strategy/001377.php

 

 ここで書かれているのは、現在のマッサージ

チェアの所帯普及率は20%だそうで、5軒に

1軒持っているということになりますが、私の

近くの人に聞いても持っている人はそんなに

おらず、私の近くの人って、貧乏人ばっかり??

というところなのですが。(何も、このURLの

記事が違っていると言っているわけでは

ありませんので念のため)

 

 家庭用マッサージ器の全体的な傾向としては、

以下の、一般社団法人日本ホームヘルス機器

協会の最新のデータ、平成26年10月単月では、

生産・輸入金額が約25億円弱で、輸出金額が

約1億9千万円となっています。

 

 この中で輸入が約16億円となっていますので、

かなりの輸入超過なんですね。

 

http://www.hapi.or.jp/documentation/statistic/h26/h26_10_bunrui_kingaku.pdf

 

 どこのメーカーさんが強いのかというのを、

以下のウイキのマッサージチェアというので

調べると、「日本国内でのおもな製造販売元

(いわゆるメーカーさん)は、フジ医療器

ファミリーイナダ、オムロンパナソニック

スライヴ、イタリアなどからの輸入販売元

などもあり、Gfkジャパンの調査によると

2009年1月~2011年2月のシェアは

フジ医療器が38.9%でトップだそうで

ある。」となっていました。

 

マッサージチェア - Wikipedia

 

 これが以下のPRESIDENT Onlineでは、

おんなじGfk Japan調べの20011年度

国内家電量販店シェアナンバーワンは

パナさんだとなっています。

 

http://president.jp/articles/-/7166

 

 市販品とか特殊用とか違うんでしょうか?

 

 楽天でのランキング市場を見ると、

パナさんがかなり強いようですが。

 

 ということで、じゃー、今日はシェア1位の

話なのか?というところなのですが、またまた

フェイントをかけて、ファミリーイナダさんの

話なんです。

 

 まず、ファミリーイナダってどこにあるんだ?

というところなのですが、本社は大阪(工場は

鳥取です)、以前はファミリー株式会社と

言っていたんですが、平成25年に商号を

ファミリーイナダ株式会社に変更しています。

 

http://www.family-chair.co.jp/

 

 創業は1962年、資本金1億円、

従業員数450名、主な事業内容は

マッサージチェアの製造・販売となって

おり、イナダさんの社長さんは、やっぱり

稲田さんですね。

 

 この会社はマッサージチェア一筋なわけ

でして、もみ玉などは単なる球形ではなくて、

微妙なカーブが付いており、人の手に負け

ない?心地よさにするんだそうです。

マッサージチェアを持っていないので、

テレビの受け売りです)

 

 このメーカーさん、工場が鳥取にあるだけ

あって、鳥取大学といろいろ研究開発をおこ

なっており、結構おもしろい特許出願もあり

ますよ。

 

 ということで、このメーカーさんの知財

関係を調べてみましょう。

 

 まずは、イナダさんに行く前に、マッサージ

チェアって誰が研究開発してるんだ?という

のを調べてみましょう。

 

 先ずはIPCを見てみると(私はいつも面倒

なので、IPCを先に見ますが、分類記号を付与

する順番はFIのほうが先ですので、本当は

FIを先に見るのが正解ですよ)、IPCの

セクションを見ると、マッサージチェアって、

生活必需品か?というところがありますので、

まあ固いことは言いっこなしで、Aセクション

でしょう。

 

 次は、椅子なんだからA47の家具だろうと

いうことなのですが、家具のほうで検索を

かけると普通のいすばかりヒットして来て

スクリーニングが大変ですので、マッサージ

っていうくらいなんだから、医学のA61を

調べるんですね。

(私は、知っているのでこのようなやみくもな

話をしていますが、本当は、「マッサージ

チェア」などのキーワードで検索してあらかじめ、

文献に書かれているIPCやFI記号を調べ

てからPMGSを調べないと、かんちんとん??

なことになりますので、念のため)

 

 ということで、A61H7/00「吸引もみマッサージ

装置などが関係しそうです。(A61H15/00も

関係あります)

 

 この前書きましたが、ここの親戚に、A61H

19/00「生殖器のマッサージ」とかA61H21/00

「人体の腔部をマッサージする用具」、などの

怪しい?分類もありますので、暇な人は、

そちらを検索してみてください。

 

 ということで、A61H7/00で国内検索を

すると4615件も出願公開が出てきてしまい

ましたので、2010年からの公開に絞ると、

以下のようになりました。

 

f:id:oukajinsugawa:20150424124103j:plain

 

 名寄せをおこなって、パナソニックさんは

パナソニック電工さんなども含めていますが、

三洋電機さんは別にして表示してあります。

 

 イナダさん結構頑張っていますね。

 

 日立マクセルさんや花王さんもマッサージ

関係に進出しているのは知りませんでした。

 ただし、上はイス型でないものも含まれて

いますので、Fタームの4C100CA03「マッサージ

装置でイス型」で絞り込むと以下のようになり

ました。

 

f:id:oukajinsugawa:20150424124244j:plain

 

 どんなメーカーさんが作っているのか

わかりますが、力の入れ具合を見ると

やっぱりパナさんがシェアナンバーワンの

ような気がしますがいかがでしょう?

 

 イナダさんだけに絞ってみると、以下の

ように頑張っていますね。

 

f:id:oukajinsugawa:20150424124344j:plain

 

 意匠のほうも、申請人識別番号で調べると、

以下のようなもので118件出ています。

 

f:id:oukajinsugawa:20150424124401j:plain

 

 商標のほうも、ファミリーイナダさんで

検索しすると81件出てきましたので、

イナダさん、知財にかなり力を入れて

るんですね。

 

 ちなみにテレビなどによると、日本で

最初にマッサージチェアを開発したのは、

60年前のフジ医療器さんだそうで、戦後

まもなくで材料もなく、ありあわせの廃材

などで作り上げ、昭和29年に初号機が完成

したそうです。

 

 テレビでは、フジ医療器さんがマッサージ

チェア業界最大出という話なのですが、

データがないのでなんとも言えません。

 

 

 

2016年1月26日追記:

 Ghế Massage Nhật Bảnさんコメント

ありがとうございます

 

 残念ながら、文字化けなのか、異なる

言語で書かれているのか、解読不能な文言

となっているため、コメントへの返答が

できない状態です。

 

 返答できないことと、読めない文言の

ためコメントをアップできず、すみませんが、

よろしくお願いします。