知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析医療機器編 20 ラミパス ナノパス ルルルルルー

 「秘密のアッコちゃんは、ラミパス

ラミパスだろ?」というところですが、

今回は痛くない注射針のデルモさんです。

 

 ・・・モデルでないんで、テルモさんで

すね。

 

 糖尿病患者さんはインスリン注射を

余儀なくされるわけですが、大人でも

痛いのに、毎日注射をせざるを得ない

子供さんにとっては100%痛みを感じ

ないようにできなくても、痛みを軽減

できるだけでも効果があるでしょう。

 

http://mds.terumo.co.jp/professionals/products/nanopass33.html

 

 この注射針は、「ナノパス」という

名前だそうで、何度もテレビなどで取り

上げられている岡野工業株式会社の岡野

さんが開発したことでも有名です。

 

 テルモさんとの共願でいろいろ出て

いますが、一番最初の特許登録は、

特許3943390「金属製の管状体および

その製造方法」、登録日が2007年と

いうものでした。

 

 調べると、テルモさんは「ナノパス」で

登録商標もしています。

(登録4861714です)

 

 「テルモ株式会社第99期定時株主

総会事業報告」という資料によると、

ナノパスは、FY05発売以来2014年7月で、

累計10億本の販売本数になるそうですよ。

 

 ということで、医療機器分析のほうに

話を戻して、まずは医療機器ではどの

ような研究をおこなっているのか、

Fタームのテーマコードから見て行き

ましょう。

 

f:id:oukajinsugawa:20150117155123j:plain

  

 上のマップのように、テルモさんは、

マニプレータ関係も研究しているん

ですね。

 

 媒体導入装置というのは、注射針や

カテーテルなどになります。

 

 HPは以下になるわけですが、事業

領域を見るとカンパニー制を取っている

ようです。

 

http://mds.terumo.co.jp/professionals/products/nanopass33.html

 

 事業領域は、心臓血管関係でのカテー

テル治療、薬剤投与関係、輸血関係などに

分れているようです。

 

 ということで、次にFタームの観点を

見てみましょう。

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 これでも、まだ内容がわかりませんので

さらに分析を致しましょう。

 

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 Fタームになると内容がわかりますね。

 

 前回のエシコンさんも内視鏡関係の

研究がされていましたが、エシコンさんは

消化器関係でした。

 

 今回のテルモさんは、内視鏡も多い

ですが、血管関係の研究が主のようです。

 

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 今後どのように進んでいくのかを見て

みると、なんかものすごく出願数が変化して

いるような図になってしまいましたが、

今回のテルモさんは、以前の医療機器

メーカーさんよりも出願数が少ないので、

それほど変化はないのでは?

 

 ということで、気を取り直して海外の

状況を見てみましょう。

 

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 やはり研究を縮小しているわけではなく

研究を加速していますね。

 

 尚、以前に説明しましたように、上の

時系列マップは、下位分類がある場合には、

下位分類もカウントしていますので、

上の件数はたとえばA61B17/00は

A61B17/00単独の件数でなくて、

A61B17/*というA61B17に含まれる

全体の件数です。