それでは今回は、ストライカーの
スミス&ネフューの技術的な買収
効果を見てみましょう。
スミス&ネフューさんの企業情報は
前回調べましたので、今回はストライカー
さんの企業情報を見てみましょう。
ストライカーさんの日本のHPは以下と
なります。
日本法人の本社は東京にあり、資本金
9,530万円、日本のグループ全体での従業員数
709名(結構大きいんですね)、事業内容は
医療器具の輸入販売となっていますので、
日本法人での医療機器開発はおこなって
おらず、営業だけをおこなっているので
しょう。
海外のHPは以下となります。
http://www.stryker.com/en-us/glp/index.htm
HPによると、整形外科、外科、
脳外科、耳鼻科、口腔外科、形成
外科、泌尿器科等さまざまな医療
機器を取り扱っており、人工の膝
関節、股関節、肩関節、骨セメント
脊椎、脳血管関連と幅広く、さらには
内視鏡なども取り扱っているんですね。
それでは2013年のAnnual Reviewを
見てみましょう。
下のグラフは、2013 ANNUAL REVIEWから
抜粋貼り付けしたものです。
2013年の売り上げは、$9.0Bとなって
いますので、為替の影響があり日本円
換算は難しいですが、現在のUSドル
=117円として、1兆円企業と、規模的に
スミス&ネフューの2倍、取扱商品なども
スミス&ネフューより大きいことがわかり
ます。
売り上げも毎年毎年右肩上がりですね。
次は、製品セグメント別の状況です。
(以下も2013 ANNUAL REVIEWから貼り付け)
上図を見ると、整形外科的なものが
44%と最も多く、その中では股関節、
膝関節関係が多く、外科的手術器具
関係は37%を占め、この中には内視鏡
関係も入っているという状況です。
以下は、スミス&ネフューのANNUAL
REPORT 2013から抜粋貼り付けをした
スミス&ネフューさんから見た競合企業
です。
貼り付けで小さくなってしまいました
ので、見えない方は、URLのほうで
見てください。
(18ページです)
ストライカーさんと競合しているのは、
人工関節、スポーツ医学、四肢的外傷
関係で、スミス&ネフューさんの強みは
スポーツ医学、外傷マネージメントで、
他の二つはストライカーさんのほうが、
シェアが大きいようです。
J&Jグループのデピュイさんもいろんな
ことをやってるんですね。
それでは、スミス&ネフューさんとスト
ライカーさんを海外出願2005年からで
比較してみましょう。
ストライカーさんが少し少ないですが、
同じ程度と見てよいでしょう。
次は出願公開数の時系列比較です。
スミス&ネフューさんは2010年ごろから
出願公開が多くなっていますが、ストラ
イカーさんは、一時期少なかったですが、
最近研究開発が活発になっているようです。
それでは、詳細を比較して見てみましょう。
上のマップはIPCで比較しており、
外側がストライカーさん、内側がスミス&
ネフューさんです。
手術器具関係での出願数は同じ程度
ですが、ドリル関係、人工関節埋込器具、
砕骨器、体液吸引器具、縫合用手術
器具などの技術を吸収できる点では
メリットがあるようですが、技術が重複
している部分もあり、買収のために、
さらに細かな分析をしているものと
思われます。
(詳細への深入りは致しません)
ということで、買収の行方を見守る
ことに致しましょう。