知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

パテントマップ特許情報分析医療機器編 11 FI記号をさらに詳しく調べましょ。。。

 ということで、医療機器メーカー全体の

研究開発動向を見てきましたが、それでは、

さらに詳しく医療機器出願等の詳細を

FI分類にて調べて行きましょう。

 

 まずは全体構造から見て行きます。

 

 FI分類での出願・登録10位までは

以下のようになっていました。

 

f:id:oukajinsugawa:20150110130120j:plain

 

 しかし、A61B17/00が手術用機器または

方法と書かれていても、どのようなものが

出願されているのか、実際に明細書などを

読まないとさっぱりわかりません。

 

 ということで、読むのが面倒なので、概要を

つかむために、前回最後に貼りつけたように、

FI対Fタームというように分析してみましょう。

 

 前回はそれぞれ上位10位でマップを作成

しましたが、そのようにすると、全体10位まで

の分類しか入って来ないので、ひとつづつの

FI分類に対してどのようなFタームになって

いるのかを調べていきます。

 

 まずは、出願等1位のFI、A61B17/00

からいくのが筋ですが、またもやフェイントを

かけて番号の若いA61B1/00から調べて

みましょう。

 

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 上のマップは、説明が長いので、

Fタームは省いてあります。

 

 A61B1/00は、パテントマップガイダ

ンス(PMGS)の説明では、「視覚または

写真的検査による人体の窩部または

管部の診断を行うための機器」となって

いましたが、内視鏡や電気外科手術が

入っていますね。

 

 ということで、PMGSのFIハンドブックと

いうもので調べてみると、A61B1/00の

Fタームテーマコードは4C161の内視鏡

となっています。

 

 「診断」と説明には書かれているので、

すっかりだまされてしまいましたが、内視

鏡関係の出願が一番多かったのですね。

 

 この前、見たように、以下のように、

どうりでオリンパスさんの出願が

多かったわけです。

 

 

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 尚、PMGSをさらに調べると、内視鏡

4C161さんのテリトリーはA61B1/00から

1/32ですので、PMGSでFI分類などを

調べるときには、しっかり調べないと

いけないですね。

 

 (FIでA61B1/00はさらに詳しく、1/00

300が「・内視鏡」、310が「・・可撓性

または湾曲性付与のための構造;湾曲操作」

等々となっており、内視鏡はさらに詳しく

分類されています。

 

 王花陣は、面倒なのでいつもしっかり

見ないので、だからダメなんですね)

 

 尚、今回のFI分析は、今回検索した

特定のFI分類が入っている特許出願、及び

登録特許に、どのようなFタームが含まれて

いるのかというのを調べていますので、

そのFI分類に含まれるFタームという意味

ではありませんので気をつけましょう。

 

 すなわち、たとえば、そのFI分類が

付されている特許出願Aに付されている

Fタームをカウントしているので、普通は

複数のFIが付されていますので、分析して

いるFI記号とは違うFIに関するFタームも

含まれています。

 

 というわけで、この分析はあくまで

概要を調べているということですので

お間違いなきよう。

 

 ということで、心を入れ替えて??FI 

A61B1/00を展開記号や分冊記号まで

詳細に調べると以下になりました。

(FI記号は長くなるので説明だけに

しています)

 

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 一番多いのは、計測や検知などで、自力

導入や光学系、窓の洗浄など、結構いろいろ

あるんですね。