知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

2014年の米国特許取得件数と特許取得分野 World Intellectual Property Indicators-2014 Editionも見てみよう

 WEBを見ると、ブルームバーグ

記事で、IBMが2014年の米国特許

取得数で22年間連続1位になった

というのが出ていますね。

 

IBM22年連続の首位、米特許取得件数-3位にキヤノン - Bloomberg

 

 記事では上位10社しか出ていま

せんので、私のほうで、おまけの情報

として、さらに下位の企業名を記載して

みよーではあーりませんか。

 

 私の独自検索ですので、微妙に

数字が違うのと、順位が入れ替わって

いるのがありますが、DBが違うので

ご愛嬌ということで。

 

 正確には、今後米国特許庁が発表する

数字が正式ですので、あくまで、ご参考と

いうことで見てください。

 

 下に示したのは、登録1000件

以上の企業です。

 

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 日本企業は色付けをしておきましたが、

それでは分野別ではどのようになるので

しょう。

 

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  ふむふむ、というところですが、やっぱり

日本での分野別と比較したいですよね。

(重複がありますので、上のマップの合計

件数は、登録件数よりも多くなります)

 

 ということで、比較できるように、あらかじめ

米国はIPCで分析していますので、日本もIPC

で分析することにして、下のマップが2014

年の日本で登録された特許の取得分野です。

 

f:id:oukajinsugawa:20150113190205j:plain

 

 米国では、計算・計数、すなわちカンピュー

ター??関係が多いですが、日本の強みは

半導体だというのが如実に表れています。

(逆に言えば、日本はコンピューター関係が

弱いということですが)

 

 ちなみに、上のような比較をする場合には、

この前説明したコンパラマップが最適です。

(今回は面倒なので、コンパラマップに

しませんでした)

 


エクセルで、コンパラマップを作りましょ。。。 - 知財アナリストのひとりごと

 

 このコンパラマップは、企業間の強み

弱み分析をするときに有効で、今回の

ような、国家間の強み弱み分析をする

のにも役立ちますよ。

 

 ということで、またまたおまけで、2014年

の日本での上位の登録順位を分析すると

以下になります。

 

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 色を付けたのが外国企業です。

(こちらも1000件以上の企業ですが、

正式な数字は今後特許庁が発表する

数字となりますので、上表はご参考

です)

 

 ちなみに、29位に「京楽産業.株式会社」

というのがありますが、名古屋市にある

パチスロメーカーさんです。

 

 京楽産業の後ろに「. 」という点が打って

ありますが、誤植でもごみが乗っかている

わけでもありませんので念のため。

 

 ということで、さらにさらに、「えーい、

年末年始の大幅おまけだい!!」と、

アメ横ではありませんが、おまけとして、

2014年のPCTの国際公開件数も

調べてみましょう。

(PCT出願は、最終的に各国に分かれて

いって登録され、登録件数はわかりません

ので、こちらは登録件数ではなく国際公開

件数で調べています)

 

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 上記は500件以上の企業で、色を

つけているのが日本企業です。

(こちらもWIPOからまだ数字が出ていない

ので、あくまでご参考です)

 

 PCTを分析をすると、海外への出願が

積極的な企業がわかり、華為やZTE

などの中国企業恐るべしですね。

 

 以下は内訳です。

 

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 尚、PCT出願分析ではないですが、

下記のレポート「World Intellectual 

Property Indicators-2014 Edition」の

31ページに、各国特許庁のデータを

まとめた、全世界でどのような内容の

出願公開が多いのかが出ています。

(PCT出願を調べているものでは

ありません)

 

 2014年12月16日に出たレポートです

ので、出願公開は2012年までの集計まで

しか出ていません。

 

World Intellectual Property Indicators – 2014 Edition

 

 ということで、今日は、米国特許取得件数の

記事が出ていたので、少し遊んでみました。

 

 それではまた。