知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

バミューダ、それともバルミューダ?

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 正月はぐだーらぐだらと酒ばっかり

飲んでました。

 

 「いきなりなんだ! それはおまえだけ

だろう」、という声が聞こえてきそうですが。

 

 テレビも、駅伝を見たりしていたわけですが、

バミューダ海域で宝探しをするという番組も

やっていました。

 

 バミューダ海域というのは、魔の三角海域と

して有名ですね。

 

 バミューダトライアングルとも呼ばれて

います。

 

 この海域を地図で見ると、USのフロリダ沖

から、今話題のキューバ、さらにプエルトリコ

から、北側のバミューダ諸島までを結ぶ

三角海域だそうですが、ここを通る船舶や

飛行機が消えちゃうんだそうです。

 

 話によると、作り話ではないかとかいろいろ

言われていますが、タイムトンネルだったり

したらわくわくしてしまうのですが。

 

 昔の映画で、あの「卒業」という映画で

有名なキャサリン・ロスさんが出演していた

「The Final Countdown」という映画が

あって、現代の米空母が第二次大戦前の

真珠湾攻撃前日にタイムスリップしてしまう

という映画はおもしろかったですね。

(ちなみに、真珠湾はハワイのオアフ島

のほうです)

 

 オーストリアで再放送を見たので言葉は

ドイツ語でしたが、それでもおもしろかった

です。

 

 ちなみに日本の映画のゴジラなども

ドイツ語吹き替えでやっていて、宝田明

さんがドイツ語でしゃべるのが、なんか

変な感じがしたものです。

 

(「The Final Countdown」で検索をかけると、

最初のほうはロックバンドが出てくるので

ご注意を)

 

 ということで、本日はバミューダつながりで

バルミューダさんの話です。

 

 バルミューダって何だ?というところですが、

加湿器や空気清浄機を開発し製造販売して

いる正式名称バルミューダ株式会社と

いうところです。

 

http://www.balmuda.com/jp/about/

 

 なんで今日はバルミューダなの?と

いうところですが、中国メーカーが

バルミューダさんの空気清浄機製品を

真似したんでないかい?ということで

話題になっているからです。

 

 話題の中国メーカーさんは、今中国で

スマホが売れに売れているメーカーで、

シャオミ(小米科技)という会社です。

 

http://www.mi.com/index.html?f=xiaomi

 

 シャオミでは12月に空気清浄機の

新製品発表会をおこなったのですが、

これが、バルミューダさんの空気清浄機に

かなり似てるんです。

 

 ただ似てるんだったら偶然というのも

あるのでしょうが、発売前に、バルミューダ

の委託生産会社をシャオミが調べていた

とか、バルミューダの技術部長がシャオミに

転職したとか言われています。

 

 ちょっと前までは韓国への転職が盛ん

でしたが、これからは中国への転職??

がはやるんでしょうか?

 

 ということで、どのぐらい似ているのか

見てみましょう。

 

 ホームページからいろいろ貼り付けると

怒られる可能性がありますので、それ

ぞれのURLを貼り付けることにします。

 

 バルミューダの空気清浄機は「AirEngine」

という名前だそうで、外観は以下になります。

 

http://www.balmuda.com/jp/airengine/

http://www.balmuda.com/jp/airengine/specs

http://www.balmuda.com/jp/airengine/design

 

 一方シャオミのほうは以下となり、製品

上部にあるスイッチ類や、上部のファン形状、

さらに縦型なところや、寸法なども酷似して

います。

 

http://www.mi.com/air/

http://www.mi.com/air/features/

http://www.mi.com/air/specs/

http://www.mi.com/air/design/

 

 AirEngineのほうのお値段は、

46,200円だそうですが、シャオミの

ほうは、899元と、円安に振れている

現在でも17,000円程度ですので、

中国で売り出されれば、品質はよく

わかりませんが、価格でのAirEnjine

の劣勢は否めないでしょう。

 

次はフィルターです。

 

http://www.balmuda.com/jp/airengine/power

http://www.mi.com/air/filter/

 

 360度3層構構造は一緒で(まあ、外径が

四角形なのでフィルターが円形になるのは

必然かもしれませんが)、フィルターの

説明図の色使いも一緒!というのは驚き

ですね。

 

 AirEngineのほうは最外側が酵素フィルター

で、シャオミのほうはヤシガラ活性炭のみ

というのがちょっと違いますが。

 

 ということで、結構似ているねというのが

わかりましたので、バルミューダさんの

特許を見てみましょう。

(中国のほうは現在権利化中だそうです)

 

 公開公報は、2009年公開から12件が

出ています。

 

 登録されているのは2件で、アーム型

支持装置というのと、再表2011/001890の

軸流ファン(特許4949537)というものです。

(再表となっており、PCT出願ですので、

現在中国でこれを権利化しようとしている

のでしょう)

 

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 軸流ファンは、ファンの部分だけの特許化

です。

 

 特開2013-217580は空気清浄装置全体

での出願で、2012年4月の出願ですので、

これから審査請求をするのでしょうか。

(図面は円筒形の装置となっていますが、

意匠と違うので、機能が問題なければ

四角な装置でも大丈夫でしょう)

 

 それでは意匠のほうはどうでしょう。

 

 ちょっと小さく見にくいかもしれませんが、

以下の10件が出ていました。

 

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 「イメージがありません」と書かれて

いるのは、「今すぐ売り出す予定がない

もんで、しばらくほかの人には秘密に

しておいてもらえませんでしょーか。」

とお願いしたら、特許庁さんが「よーし

わかった。 特別に秘密にしておいて

しんぜよー。」と言ったものです。

(本当にそう言ったかどうかは私のほう

では保証しませんが)

 

 ということで、意匠のほうは六面図が

ついているので意匠登録1470956を

見てみると、クリソツですね。

 

 ただし、中国でも意匠登録がされて

いればの話ですがどうなんでしょう?

 

 今日は長くなってしまいましたので

海外での意匠登録の調べ方はそのうち

書くとして、まあ、今後の成り行きを見て

いくことに致しましょう。