ゴルフ用具分析の前回の続きで、
飛距離を延ばすための、シャフトの
研究です。
まず、ヘッドスピードを上げるとともに、
ヘッド軌道をアッパー軌道にして飛距離を
延ばすというものがあります。
(まあ、このようにすれば距離は延びるのは
確かでしょう)
この方法として、2つの曲げ剛性の極大点を
設け、シャフト長に沿って曲げ剛性を変える
のだそうです。
これで飛ぶようになるのでしょうか?
我々アマチュアにとってどうなんでしょう?
ということで、次は、打感フィーリングに優れ
打ち出し角が充分で、打球の方向性を向上
させているにもかかわらず、ボールの飛距離も
落ちないし、逆に延びるといういいことずくめ?
のものです。
この方法としては、
1 強化繊維樹脂層をシャフト長手方向でいろ
いろ変化させる
2 樹脂層の重ね合わせや重さを変えたり、
上記と同じように曲げ剛性値をシャフト長手
方向で変えたりする。 特にシャフトに強化
繊維樹脂を使っている場合には、この繊維
樹脂を長手方向、円周方向に何種類も
変えたりするのが、コツ?
3 アイアンクラブ用シャフトセットで、番手を
変えても良好なフィーリングで飛距離、
方向性とも満足させるというもの。
これは、番手が大きくなるとシャフト長は
短くなるが、このシャフトの曲げ剛性のピーク
値を、クラブごとに最適化し、フィーリングを
同じにするのだそうです。
シャフト関係は、曲げ剛性ピーク値を
どこに置くかが重要なんですね。
それでは、ヘッド部をどのようにすれば
ボールが飛ぶようになるのでしょう。
まあ、反発係数が大きくなるようにフェース
部を作る必要があるのでしょうが、そんな
簡単なものでもないでしょうから、詳細を見て
みましょう。
アイアン関係は、ポケットキャビティー
(オープンキャビティー)関係でどのように
するかというのが課題のようで、フェース部
裏のキャビティー部の設計により飛距離を
延ばすという研究がされているようです。
といっても、私にとってはどのクラブで
打ってもあんまり変わらないような気がするの
ですが、私だけ?
(「おまえはへただからわかんないんだ」という
声が聞こえそうですね。 すいません、はい)
次はウッドヘッド部です。
これは、
1 クラウン面(ウッドヘッドの上部面です)を
変えてロフト角を増大させ、バックスピン
量を低減して飛距離延長を図るもの、フェース
面スィートスポットが拡大するようにフェース
裏面を設計するもの
2 打点と最大たわみ点を近接させることにより
飛距離を向上させるもの(ウッド、アイアン両方
だそうです)
があります。
さらには、
3 スィートスポットを外したり、打点がばらつい
ても飛距離の減少を低減する
というものが一番多いようです。
まあ、アマチュアにとって、スィートスポットを
外して打っているほうが多いでしょうからね。
これは、フェース部肉厚変化や、剛性変化、
反発係数の最適設計、たわみのバランス変化
などなどをおこなうようで、これらを見てみると、
ヘッド部関係の研究は、材料研究というよりも、
最適設計研究と言っていいのではないかと
思います。