知財アナリストのひとりごと

特許情報分析・知財戦略をやさしく解説します

積水さんと、エフピコさんの、ポリつながり

 女子実業団駅伝の東日本予選会、

積水化学、ぎりぎりの9位でしたね。

 

 まあ、10位までは本大会に出られるので

大丈夫でしたが。

 

 1区の尾西選手がトップでタスキ渡しを

したのですが、ずるずると遅れてしまい

ました。

 

 「今日は、駅伝の話か?」というところ

ですが、そうなんです、駅伝の積水化学

さんも出てくる話です。

 

 前回、ラップに使われていたポリ関係の

話をしましたが、、今回はポリエチレンです。

 

 ポリエチレン、身の回りにあふれて

いますよね。

 

 ポリバケツや、ポリ袋、ポリ容器など、

結構ポリエチレンでできているものが

多いのではないかと思います。

 

 ただし、ポリエチレンって、熱に弱く、

熱いものに接すると溶けてしまうという

経験をよくします。

 

 しかし、この弱点が、強みにもなると

いうことで、熱に弱いということは、あっため

ると柔らかくなり、冷やすと固まるということで、

色々な形に加工しやすいということになります。

 

 これを、この前テレビで取り上げていて、

水道管は、今まで金属でできていましたが

(もっと昔の水道管は鉛だそうで、鉛が

溶けだすと危ないですよね)、 錆びると

いう難点を解消するために、ポリエチレンで

作るようにしたそうです。

(土管なども割れてしまうので、ポリエチレンが

使われるようになっているそうです)

 

 取り上げられていたのは、群馬県伊勢崎市に

ある積水化学工業株式会社の群馬工場

でした。(やっと積水化学さん、出てきましたね)

 

 なるほど、HPを見ると、事業の公共分野と

いうところに水道管なども書かれています。

 

http://www.sekisui.co.jp/company/project/kankyou/index.html

 

 積水化学さん、女子駅伝チームを持って

いるだけあって、以下のように大企業です。

 

http://www.sekisui.co.jp/

 

 資本金は1000億円で、従業員数23017名、

売上高は、1兆円を越えており、営業利益も

800億円超という、すごいものです。

 

 事業を見ると、インフラ関係が主ですが、

メディカル分野にも進出しており、特許出願数も

毎年1000件超、出願のメインは、建築関係、

有機高分子化学、プラスチックの加工、染料、

などなどいろいろな分野に手を広げて

いるのがわかります。(化学関係というところに

一本、筋が通っていますが)

 

 テレビでは、ポリエチレンを使った「エスロ

ハイパー」という製品を紹介していたのですが、

曲げても踏んでも大丈夫という水道のパイプ

なんだそうです。

 

 さらには、土管など取り換えが困難なものや

老朽化が激しいパイプなど、既設の管内に

硬質塩化ビニルやポリエチレン製の平たい

ひも状材料をスパイラル状に内側から巻いて

行き、最終的に、既設の管とスパイラル管の

間隙に特殊裏込め材を充填することにより、

既設管路と一体化した強固な複合管として

再生するSPR工法というのも紹介して

いました。

 

 驚いたことに、SPR工法では日本SPR工法

協会というものまであって、その工法が、以下の

HPで図解されていますので、見てください。

 

http://www.spr.gr.jp/spr.html

 

 この工法は、どんな形状のパイプででも

対応可能だそうで、SPR工法恐るべし!!

 

 ところで、話は違って、毎日お世話になって

いる?PETボトルですが、こちらのほうは、

ポリエチレンさんの親戚のポリエチレン

テレフタレートさんが使われているので、

名前がPETボトルなんですね。

 

 IPCのほうは、B65C3/26(硬くない容器、

例:ポリエチレン製のボトル)となっています。

 

 ペットボトルって毎日お世話になっているん

だから、生活必需品のAセクションじゃね?と

いうところなのですが、なぜか、Bセクションの

処理操作;運輸に分類されています。

 

 不思議だよねーということで、最初のB65の運搬、

包装等、と順繰りにたぐっていくと、最終的に、

上記に行きつきます。

(まじめに検索する場合には、材料から検索して

行く必要がありますので、念のため)

 

次はポリプロピレンです。

 

 株式会社エフピコという会社の茨城県筑西市

ある工場では、お弁当やお惣菜の容器を製造して

います。

 

 コンビニやスーパーでよく見かける「あれ」

です。

 

 株式会社エフピコさんのHPは以下となり

ますが、設立1962年、資本金が約132億円、

2015年3月期の売上予測が1670億円、

グループ従業員数が4032名という、お金

持ち?の、本社は広島にある会社です。

 

http://www.fpco.jp/ 

 

 主要取引先を見ると、先ほどの積水化学

さんの親戚?の積水化成品工業さんとも

お付き合いしているようです。

 

 エフピコさんの出願検索をすると、最近

特許出願が多くなっており、包装用容器関係に

集中しているのがわかります。

 

 ポリプロピレンは熱に強いのが(他のポリとの

相対的なものですが)、特徴で、このため、

レンジでチン用に使われています。

 

 エフピコさんでは、さらにPPSAという

透明な製品も出しているようで、透明でも

レンジでチンなのですね。